難敵ロケッツを倒し5年連続となるカンファレンス・ファイナルに駒を進めた王者ウォリアーズ。
一方ナゲッツと第7戦までもつれた激闘を制し、2000年以来となるカンファレンス・ファイナル進出を掴み取ったブレイザーズ。
得点のパターンや強み、勢いの乗り方などが似ている両チームは2016,2017年プレイオフで対決しており、どちらもウォリアーズが完勝していますが果たして今年は?
レギュラーシーズンでは2勝2敗の五分でした。
注目ポイントはリーグ屈指のデュオであるバックコート対決
ブレイザーズのリラードとマッカラム。
ウォリアーズのカリーとトンプソンは、リーグの中でもトップクラスのバックコートであり3ポイントを中心とした攻撃力は決まり出したら止まりません。
となればディフェンスが大きなカギになってきます。
ウォリアーズは常にスイッチをしながら対応するチームであり、スターターにはグリーンやイグダーラがいる為、それなりに対策は出来ると思います。
ブレイザーズはハークレスをどちらかに付け、マッカラムかリラードがもう1人にマッチアップする流れになると思われます。
デュラントがふくらはぎの怪我により復帰が不透明になっているので、ブレイザーズはこの大きなアドバンテージを生かしたいでしょう。
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もう1つのポイントはゴール下です。
カズンズの離脱でセンターはボーガットかルーニーが務めますが、セカンドラウンドを見る限りカンターに分があるよう感じます。
ウォリアーズとしてはリバウンドを取りセカンドチャンスを与えない事、カンターを起点に攻撃させない事が求められそうです。
ブレイザーズはリラード、マッカラムのどちらかが得点を多く取る事、ペイント内で優位に立つ事、フッドやターナー、セス・カリーなどベンチメンバーが得点を挙げる事が必要になります。
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「さすが」の一言に尽きる王者の底力
ウォリアーズホームで始まった第1戦は、デュラント不在を感じさせない王者らしい試合運びになりました。
前半はトンプソンが積極的に得点を取りに行くと、ルーニーがブロックやリバウンドを奪い活躍します。
ブレイザーズはフッドやリラードの得点で応戦しますが、ウォリアーズのディフェンスに苦しみターンオーバーが増えていきます。
後半に入るとマッカラムが得点を重ねますが、この日9本の3ポイントを含む36点を挙げたカリーが大暴れするとウォリアーズらしいパス回しやファストブレイクも決まり一気に突き放し完勝します。
第2戦は、前半からブレイザーズの3ポイントが良く決まりマッカラムが積極的に得点を重ねます。
ウォリアーズはグリーンが攻守にわたり活躍を見せ、ゴール下でもカンターにリバウンドを取らせません。
しかしトンプソンの得点が伸びず15点差を付けられ前半を折り返します。
後半に入るとカリーを筆頭に得点を取り始め、トンプソンのシュートが決まり出し13-0のランを見せます。
ブレイザーズはセス・カリー、リラード、マッカラムが躍動。
一進一退の攻防が続きますが、終盤ゴール下を支配したウォリアーズがリードを奪い逃げ切り勝利、2連勝を決めました。
この日、カリー兄弟がシュートを入れ合うシーンが見られましたが、会場の誰よりも興奮していたのはカリーファミリーでしたね。
ブレイザーズホームに移った第3戦、前半はブレイザーズが積極的にペイントエリアに攻め込みフリースローなどで得点を重ねると、この日スターターに起用されたメイヤーズ・レナードが16点を挙げる活躍を見せます。
ウォリアーズは、ディフェンスの甘さが目立ち得点でも確率が悪く13点のビハインドで後半を迎えます。
するとグリーンが状況を打破すべく攻守において活躍を見せ20得点、13リバウンド、12アシストのトリプル・ダブルを記録。
グリーンに引っ張られるように調子を取り戻したウォリアーズは、ファストブレイクやパス回しで得点を詰めていきます。
逆にブレイザーズは徐々にシュートが落ち始め、リラードに至っては19得点を挙げるもフィールドゴール率27%と絶不調。
終盤には疲れからかディフェンスが緩くなり、カリーに3ポイントやペトレイトで得点を奪われ完敗。
分かっていても止められないカリーに3試合連続で36点以上を許し王手をかけられました。
負けたら終わりの第4戦、ブレイザーズはこの日もスターター起用されたレナードが、前半だけで25点を挙げる活躍。
オフェンス勝負となった前半を69-65とリードで折り返します。
後半に入ると3ポイントの確率で勝るブレイザーズが点差を付け始めましたが、4Qに入りカリー、グリーンが猛攻を見せるとディフェンスを強めたウォリアーズの前に攻撃力が失速し、終盤に追いつかれオーバータイムに突入します。
お互いシュートが決まらず時間が過ぎていく展開でしたが、この日もトリプル・ダブルの活躍を見せたグリーンが値千金の3ポイントを決めそのまま逃げ切り勝ち。
ウォリアーズが5年連続ファイナル進出を決めました。
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勝敗を分けた経験値の差
ウォリアーズのスイープで終わったシリーズでしたが、決してブレイザーズにチャンスが無かった訳ではありません。
実際に第1戦以外は、ブレイザーズが前半をリードして終わっていました。
しかし後半に失速して(させられて)しまい逆転負けを繰り返してしまいました。
やはりこの原因は、何度もプレイオフを勝ち上がりファイナルまで戦い抜いているウォリアーズと、近年は2回戦までしか戦った経験のないブレイザーズの差でしょう。
確かにブレイザーズは、セカンドラウンドでナゲッツと4度のオーバータイムを含む7戦までもつれた事もあってか万全ではなく、ウォリアーズとの第3,4戦の後半では踏ん張りどころの局面で明らかに足が止まってしまうシーンが多々ありました。
しかし、ウォリアーズもロケッツとの激闘とデュラント不在という万全ではない条件で臨んでいます。
それでもチームが奮わない3戦ではグリーンが体を張ってチームを牽引すれば、カリーは全ての試合で35点以上を挙げており、イグダーラが欠場した4戦ではトリプル・ダブルも記録しました。
そして、その勢いにチーム全員がついていけるからこそ王者なのでしょう。
また注目ポイントに挙げたバックコートの比較では得点平均がカリー36,5点、トンプソン21,5点、マッカラム22点、リラード22,2点でした。
ここだけ切り取ってもブレイザーズとしては厳しい数字でしたね。
試合結果
※日付は日本時間
第1戦5月15日
(Home) ウォリアーズ116-94トレイルブレイザーズ(Away)
第2戦5月17日
(Home) ウォリアーズ114-111トレイルブレイザーズ (Away)
第3戦5月19日
(Away) ウォリアーズ110-99トレイルブレイザーズ (Home)
第4戦5月21日
(Away) ウォリアーズ119-117トレイルブレイザーズ(Home)
ウォリアーズ4-0トレイルブレイザーズ
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