
突然だが、NBA通算アシスト数1位の選手が誰かご存じだろうか?
スティーブ・ナッシュ?
ジェイソン・キッド?
いやいやマジック・ジョンソンだろう!
そう考える人が多いのではないだろうか。
残念ながら全員ハズレだ。
NBA通算アシスト数No.1の選手、それはジョン・ストックトンである。
ストックトンはインカムで選手に指示を出している
ストックトンはワシントン出身の元NBA選手。
オラジュワンやジョーダンと同じ1984年にドラフト16位でユタ・ジャズに指名されると、毎年のようにアシストを量産する。
19年の現役生活で積み上げたアシスト数は15,806本。
これは2位のキッドに4,000本以上の差をつけてぶっちぎりのN0.1である。
ストックトンは終始冷静にゲームを作り、正確なパスでアシストをする正統派のポイントガード。
そのゲームメイクは
「ストックトンはアメリカンフットボールのクォーターバックのようにインカムで指示を出している」
というジョークが生まれるほどに評価されている。
そんなストックトンの視野の広さやパスの正確さが分かる動画がある。
勝負強さも兼ね備えていた!
この当時のユタ・ジャズのスコアラーといえば
カール・マローンを思い浮かべる人が多いと思う。
しかし、実はゲーム終盤の大事な局面で一番ボールを託される機会が多かったのはマローンではなくストックトンだった。
1997年のカンファレンスファイナル。
ジャズはオラジュワンやドレクスラー、バークレーを要するロケッツと対戦する。
あと1勝すれば初のファイナル進出となる試合でストックトンは勝負強さを発揮した。
ゲーム時間は残り2分。
拮抗した試合展開の中でストックトンは立て続けにレイアップを決め、決勝点となるスリーをブザービーターで沈めた。
この時のストックトンの喜びようが印象に残っているというファンの方も多いはずだ。
メカニカルな一面も
ストックトンは、かつてオフシーズンに戦闘機のひとつであるF-16に搭乗し、見事な螺旋飛行を披露している。
その時の映像が残っているが、彼はパイロットとしてもやっていけそうだ。
また、引退後にはマローンと共同で
「Stockton to Malone Honda」
というカーディーラーに出資している。
その実直そうな見た目とは裏腹に、コート外ではメカ好きな一面を覗かせている。
ストックトンは今なにをしている?
ストックトンは引退後、複数のユーズチームでコーチングし、ジャズではデロン・ウイリアムスとトレイ・バークのパッシングコーチを務めるなど、さまざまな活動に携わった。
そして、2015年からはモンタナ州立大学の女子チームでアシスタントコーチを務めている。
現役選手として一線を退いた後もバスケットボールに対して情熱を燃やしているようだ。
もしかしたら近い将来、スタッフとしてNBAに戻ってくることもあるのかも知れない。
ストックトンを超える選手は現われるか
2019年現在、現役選手の中でストックトンのアシスト数を抜ける可能性があるのはクリス・ポールだけとされている。
しかし、仮にポールが40歳まで現役を続けたとしても、1シーズン平均12アシスト以上を引退まで続けなければならず、現実的ではないだろう。
なにより正確にゲームメイクができて、かつ試合を決められるような選手はそうはいないだろう。
ストックトンの名は未来永劫、語り継がれていくに違いない。
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