トロント・ラプターズの初優勝で幕を閉じたNBA2018-19シーズン。
開幕前にはウォリアーズのスリーピートが有力視されましたが、ファイナルで敗れました。
ファイナルの対戦カードとしては順当なチーム同士の組み合わせだったと思いますが、それ以外にも今年のプレイオフは素晴らしいチームが揃っていました。
スパーズ、ロケッツ、セルティックスなどのプレイオフ常連チームやバックス、ナゲッツ、シクサーズのような成長著しい若手が多いチームが存分に持ち味を発揮していました。
ここでは、プレイオフで負けはしたものの強さを見せたチーム、先が楽しみなチームを紹介したいと思います。
2019年の台風の目デンバー・ナゲッツ
近5年プレイオフとは無縁だったチームが、レギュラーシーズンから快進撃を見せ一時はウォリアーズの上に立った時期もありました。
最終的には2位でフィニッシュしましたが、その原動力になったのはチームのエースでありリーグ屈指の万能型ビックマンに成長したニコラ・ヨキッチです。
センターでありながら3ポイントやアシストが非常に上手くボールも運べますし、レギュラーシーズンでは史上2人目のシュートミス、ターンオーバー無しで35点のトリプル・ダブルを達成しました。
ヨキッチの脇を固めるのは、2年目の若手ながらチーム2番手の得点を挙げるジャマール・マレー、キャリア12年目のプレイオフ経験が豊富なポール・ミルサップなどがいます。
プレイオフでは1回戦から100戦練磨のポポビッチ率いるスパーズと対戦し第7戦までもつれたものの勝利しました。
続く2回戦ではリラード、マッカラム要するブレイザーズと対戦します。
初戦はナゲッツが勝ちましたが、第2戦ではヨキッチが抑え込まれ敗戦。
第3戦は歴史に残る4度のオーバータイムに突入しミルサップなどが活躍を見せましたが、終盤の勝負所でヨキッチがフリースローを外し敗戦。
第4戦はマレーが34点、ヨキッチがダブル・ダブルを記録するとベテランのバートンの活躍もあり勝利。
第5,6戦はお互い1勝ずつを挙げ迎えた最終戦は、ヨキッチがダブル・ダブルを記録しましたが、さすがに連続で最終戦まで戦ったナゲッツが疲労を隠せず競り負けました。
結果的に2回戦で敗れはしましたが、ベンチメンバーを含め活躍を見せたナゲッツの強さは本物でしたし、ヨキッチという選手の能力の高さはNBAトップクラスだという事を証明しました。
来シーズン、チームのメンバーを入れ替えるか分かりませんが今シーズン戦った選手にとってプレイオフでの経験は大きな物になった事は間違いないでしょう。
今後の更なる飛躍が楽しみです。
ギリシャの怪物要するミルウォーキー・バックス
近2年はプレイオフで1回戦負けに終わっていたバックスでしたが、エースであるアデトクンボの成長やミドルトン、ブレッドソー、マルコム・ブログドンとの連携も上がりチーム力が向上しました。
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また、3ポイントも打てるセンターのブルック・ロペスが加入した事で攻守のレベルアップに成功。
シーズン途中にはガードのジョージ・ヒル、シュート力のあるニコラ・ミロティッチが加入しベンチメンバーも強化しました。
するとチームは次々と勝利を重ね終わってみればレギュラーシーズン最高勝率、リーグ唯一の60勝という成績を残しました。
プレイオフに入っても圧巻の強さを見せ、1回戦はピストンズ相手にスイープ。
2回戦では優勝候補にも挙げられていたセルティックスに第1戦こそ負けましたが、その後4連勝を飾り一蹴します。
続く3回戦でラプターズと対戦しますが、第1戦は4Qの攻撃を17点に抑えるなどディフェンス力の高さを見せ勝利すると、第2戦では自慢の攻撃力が大爆発し前半だけで64-39と圧倒。
ベンチポイントでも54得点を叩き出し勝利を納め一方的なシリーズになると思われました。
しかし第3戦はダブルオーバータイムまでもつれるもアデトクンボ、ミドルトンの得点が伸びず敗戦。
第4戦はラプターズのラウリーとベンチメンバーが躍動し突き放され完敗。
第5戦、徐々にラプターズのディフェンスが厳しくなっていきアデトクンボもゴール下で自由に得点が取れなくなると、チームの3ポイント確率も悪くなりプレイオフに入って初めて100点を下回り敗戦。
第6戦はバックスのリードで試合は進んで行きましたが、ラプターズはバンブリートの連続3ポイントや終盤になるにつれギアを上げていったレナードの得点など尻上りにシュート確率良くなります。
逆にバックスは徐々に確率が下がり4Qを18点に抑えられ敗戦、完全なる逆転負けでシーズンを終えました。
ラプターズのディフェンス力も素晴らしかったですが、シリーズや試合が終盤になるにつれプレイが粗くなったような気がします。
また、ゴール下で強さを出せるバックスにしてはオフェンスリバウンドの数では勝っているのにセカンドチャンスポイントに直結出来ていなかったのも敗因の1つだと思います。
フリースローの精度についてもアデトクンボ個人、チーム共に課題になりました。
しかし、ロペスやジョージ・ヒルなど今シーズンから加わった選手たちも大活躍しましたし、来シーズンもチームに残るならば更なるケミストリーも可能でしょう。
MVP候補筆頭に挙げられているアデトクンボも、この逆転負けを経験した事で一回り成長する事が出来る筈です。
来シーズンのバックスは
「勢いのあるチーム」
ではなく
「優勝候補のチーム」
になっている事でしょう。
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