【2018-19NBAアワード】プレイヤーを生かすも殺すもコーチ次第!緻密な戦略に大事な局面で求められる判断力!優秀なチームの象徴でもある「最優秀ヘッドコーチ賞」

レギュラーシーズンに最も優秀だったと考えられるヘッドコーチに贈られる賞。

選手のマネージメントや戦略の立て方、指導方法などあらゆる面で秀でていたコーチが選ばれる賞であって、シーズンで強かったチームのコーチが選ばれる訳ではありません(だったらスティーブ・カーばかりが選ばれてしまいますから)。

とはいえ負け越すチームのコーチが選ばれる事はほぼ無く、その年に躍進したチームや主力が抜け弱くなった所を立て直したチームのコーチなどが受賞している事が多いです。

メディア投票によって最も得票を集めたコーチが選ばれます。

昨年はトロント・ラプターズの元ヘッドコーチであるドウェイン・ケイシーが受賞しました。

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2018-19シーズン最終候補

 今年の最終候補に残ったのは

・ドック・リバース(ロサンゼルス・クリッパーズ)

・マイケル・マローン(デンバー・ナゲッツ)

・マイク・ブーデンホルザー(ミルウォーキー・バックス)

の3人です。

リバースは長年チームを支えてきたポール&グリフィン&ジョーダンがいなくなったクリッパーズを立て直しました。

2017年にポールがロケッツに移籍すると、シーズン中にはグリフィンが電撃トレードでピストンズへ。

翌年にはジョーダンもマーベリックスへ移籍、更にシックスマンのジャマール・クロフォードなども移籍した事で7年振りにプレイオフを逃しました。

しかし見事な補強と持ち前の戦略を駆使し、今シーズンはプレイオフに返り咲きました。

1回戦からウォリアーズと対戦し敗れはしましたが、2勝するなど手腕を振るいました。

マローンは2015-16シーズンからナゲッツの指揮を取り始めましたが、再建中のチームは簡単に変わる筈も無く2,3年目もプレイオフに導く事は出来ませんでした。

しかし、チームの核であるヨキッチやマレーの成長と共にチームも勝ち星を増やすと、迎えた今シーズンは、ウィークポイントだったディフェンス力も改善され終盤までウォリアーズと首位争いを演じました。

6年振りのプレイオフでは2回戦で敗れましたが、若手が多いチームにとってこの経験は来シーズンに向け大きな意味を持つ事になったでしょう。

大物をチームに入れるのではなく、若い選手を育てながら強いチームにしたのはマローンの功績と言えるでしょう。

2019NBAアワード「最優秀ヘッドコーチ賞」はマイク・ブーデンホルザーが受賞

今シーズン、アトランタ・ホークスからやって来たブーデンホルザー。

チームを成長したアデクトンボ中心にしながらもミドルトンやブログドン、新加入のロングシュートも打てるブルック・ロペスやミロティッチなど3ポイント構成を敷く事で、ディフェンスを散らし中外どちらからも得点を取れるチームにしました。

するとこれが見事にハマり、チームは勝利を重ね終わってみればリーグ最高勝率を記録しました。

更に平均得点はウォリアーズを抜いて全体1位(118.1点)と猛威を奮いました。

ディフェンスでもイリヤソバ、ロペス、ブレッドソーなど上手い選手をタイムシェアする事で失点を低く抑えました。

1番凄いと感じたのは今シーズン加入したロペス、ミロティッチ、ジョージ・ヒルが完璧にチームにフィットした事です。

ミロティッチ、ジョージ・ヒルに至ってはシーズン途中に加入したにも関わらず違和感なくプレイしていました。

この3人の活躍は間違いなく今シーズン躍進した理由の1つになっています。

もちろん選手の力量もありますが、大きな力を持っている選手でも使われ方によっては半分しか発揮できない事もあります。

そういう意味でも彼らを気持ち良くプレイさせたブーデンホルザーは素晴らしいコーチングを見せたと思います。

意見が割れる所もありますがニック・ナースも評価したい

 普通に考えれば就任1年目にして、長年ファイナルに進めなかったチームが優勝すれば間違いなく

「最優秀ヘッドコーチ賞」

に輝くでしょう。

しかし最終候補にも残らない理由は

「チームを強くした」より「強いチームのヘッドコーチになった」

というイメージが強いからでしょうか。

元々ラプターズのアシスタントコーチを務めており、ドウェイン・ケイシーが作り上げてきた土台を知り尽くしていますし、大きくチームの方向性を変えた訳でもありません。

また、レナードの圧倒的すぎるパフォーマンスがチームを勝たせたという印象が強いのも事実でしょう。

しかしそれは結果論であり、シーズン前にはフランチャイズプレイヤーのデローザンを放出した事でファンは不信感を抱いていました。

もし昨年と同等の成績であればチームは叩かれたでしょうし、ヘッドコーチの責任にもなる為、心中穏やかではなかったでしょう。

新加入のレナード、グリーン、ガソルとのコミュニケーションも必要ですし、何より3人ともスターターを務める訳ですから昨シーズンとはガラッと変化してしまいます。

それらのマネージメントも含めての優勝だったと思うので、もう少し評価されるべきヘッドコーチのような気がします。