昨シーズンは19勝63敗とウェスタン・カンファレンスの最下位に終わり長いトンネルから抜け出せないサンズ。
ここでは2019-20シーズンの戦力分析をしていきます。
※2019年8月現在
負のスパイラル
現在までに9年連続でプレイオフを逃しているばかりか毎年勝率が下がり続けていたサンズですが、昨シーズンはエースのブッカーに加えNBAドラフト1位のディアンドレ・エイトンを獲得し、ディフェンスの名手で知られるトレバー・アリーザが加入した事で期待が高まりました。
しかし終わってみれば近年では最低勝率の19勝しか挙げられずドアマットチームの汚名を返上できませんでした。
果たして2019-20シーズンは?
スペインの魔術師リッキー・ルビオはチームを変えられるか?
サンズはロスターを見る限り決して弱いチームには思えません。
エースのブッカーは毎年スタッツを上げていて、昨シーズンは26.6点、6.8アシストを記録しフィールドゴール率も46.7%と高い数字を残していて間違いなくNBAトップクラスの攻撃力を持っています。
ドラフト1位のエイトンもドンチッチの活躍でかすんでしまいましたが、新人ながら16.3点、10.3リバウンドと平均でダブルダブルを達成していますし2年目のシーズンでは更なる成長を見せてくれる筈です。
2018年のドラフト10位のミケル・ブリッジズも成長著しい若手です。
これらのメンバーを最大限に生かすべくユタ・ジャズから移籍してきたのがルビオです。
パスの技術は説明不要ですが、昨シーズンはキャリアハイの12.7点を挙げ苦手と言われるミドルシュートの確率も上がっています。
ジャズではゴベアとの連携が光っていたので、エイトンとのコンビプレイも期待されます。
昨シーズンはサンズのアシストリーダーをブッカーが務めましたが、ルビオが加入した事で攻撃に専念できればパフォーマンスレベルも上がるかもしれません。
得点力があり期待される選手達
他にも楽しみな選手がチームに加わっています。
昨シーズン途中に加入したケリー・ウーブレイJrはサンズで40試合に出場し16.9点を挙げ45%のフィールドゴール率を記録しました。
同じく途中加入のタイラー・ジョンソンは13試合に出場し11得点とチームに貢献しました。
2年目のシーズンは更にコミュニケーションが高まるでしょう。
また、ウルブズとのトレードで今シーズンから加わったダリオ・シャリッチはシュータータイプの少ないサンズに重宝しそうです。
この3人は安定して2ケタ得点が期待できる選手です。
更にビックマンの控えとしてセンターとフォワードをこなせるアーロン・ベインズ、フランク・カミンスキーなども加入しました。
もう1人楽しみなのはドラフト11位指名されたキャメロン・ジョンソンです。
ピッツバーグ大学で3年、ノースカロライナ大学で2年プレイしたキャメロン。
ノースカロライナ大学の2年目となった2018-19シーズンには平均30分の出場で16.9点、5.8リバウンド、1.2スティールを記録。
フィールドゴール率は50%、3ポイント率は45%を上回る驚異の高確率を残しています。
3ポイントシュートだけでなくインサイドに切り込んでいくドライブも魅力です。
スターター、ベンチメンバー共にバランスが取れているチームになった印象で、特に得点力は期待できるのではないでしょうか。
課題はディフェンス力か
現時点でのスターター予想をルビオ、ブッカー、ウーブレイ、シャリッチ、エイトンと考えた時、課題になりそうなのはディフェンス力です。
ブッカーはオフェンス力こそ高いですがディフェンスについては疑問視される事が多く、ルビオはスピードで抜いてくる相手に対してファウルを犯すシーンが多いです。
1年目なので仕方ないとも思いますがエイトンも昨シーズンを見る限り得意とは言えないですし、シャリッチもスピードで振り切られると付いていけません。
得意と言えるのはウーブレイくらいでしょう。
メンバーは違いますが昨シーズンの失点もリーグワースト3位タイでした。
競った試合を勝ち切る時、最後にもの言うのはディフェンスだと思うので何とか改善して欲しいです。