
マジック・ジョンソンをはじめ、ジェイソン・キッドやスティーブ・ナッシュなど、NBAではパスの上手いスター選手が定期的に表れる。
しかし、ジェイソン・ウィリアムスのような、パスで観客を魅せられる選手はいないだろう。
今回は、そんなジェイソン・ウィリアムスの「パス」について書いてみようと思います。
ストリートのプレイスタイルをNBAに持ち込む
ウィリアムスはフロリダ大学からの追放処分を受けた後にNBA挑戦を表明し、サクラメント・キングスから1998年のNBAドラフト全体7位で指名された。
ストリートのプレイスタイルを取り入れたドリブルやパスは味方には勢いをもたらし、相手チームには混乱を与え、観客を大いに魅了した。
特に有名なのがエルボーパスだ。
ビハインドパスの格好から反対側の肘を突き出し、ボールの方向を変えるこのパスは衝撃的で、バスケットボール漫画『あひるの空』でも取り上げられた。
私生活でもクレイジー
ウィリアムスはどんなタイミングでも、どんな格好からでもパスを出すことが出来たため、時に味方ですらもパスが来るタイミングが分からないことがあった。
そんな彼のプレイスタイルを「クレイジー」と呼ぶファンも存在した。
しかし、彼のクレイジーぶりは、プレイスタイルだけでなく私生活にも現れていた。
彼はフロリダ大学からの追放処分を受けているが、それは大麻を使用したことによるものだった。
加えて2000年には、NBAの薬物追放プログラムへの参加を拒否し、処分を受けている。
引退後もプレイスタイルは健在
2011年に現役を引退したウィリアムスは、NBAオールスター2017のセレブゲームに参加している。
引退してから6年が経っていたものの、そのプレイスタイルは健在で、現役時代同様に見るものを魅了した。
こちらが実際の映像である。
エルボーパスで、味方の得点を見事にアシストしている。
自分の腕に引っかかってしまったのはご愛嬌だが、ストリートスタイルは健在だった。
また、40歳の時のジェイソン・ウィリアムスの動画があった。
そのプレイスタイルは全く変わらず、見ていてとにかく面白い。
現在のNBAに、彼のようなプレイヤーはいない。
数字は残していないが、記録より記憶に残るレジェンドプレイヤーと言えるだろう。