昨シーズンは期待されながらもウェスタン・カンファレンス10位に終わったレイカーズ。
ここでは大型トレードや補強を実現させた2019-20シーズンの戦力分析を行っていきます。
※2019年8月現在
結果が出せなかった2018~19シーズン
昨シーズンはレブロンの電撃移籍を始めロンド、ランス・スティーブンソン、マイケル・ビーズリー、ジャベル・マギーなどと契約した事で若手とベテランの融合化を果たし名門復活が期待されました。
しかし、それで勝てるほどNBAは甘くなくロンドの怪我も影響しプレイオフ進出も叶わずシーズンを終えたレイカーズ。
レブロンも加入1年目から優勝を狙うのは現実的ではないと発言していましたが、プレイオフ進出くらいは狙っていたでしょうから悔しいシーズンになった事は間違いありません。
予定通りアンソニー・デイビスを獲得
2019-20シーズンこそは優勝を目指すべくレブロンの相棒として獲得したのが、兼ねてから噂に挙がっていたアンソニー・デイビスです。
昨シーズンは平均25.9点、3.9アシスト、12リバウンドのスタッツを記録しビックマンながらシュートエリアが広くディフェンスでも3度のブロック王に輝くなどNBAトップクラスの万能選手を補強した事で優勝候補の一角に数えられています。
近年レブロンはガードポジションもこなすようになっているので、2人だけでも攻撃オプションの選択肢は多いでしょう。
また、デイビスはエゴのない選手なのでチームともすぐに折り合えるでしょう。
まさかアメリカ代表以外でこのコンビが見られる事になるとは思いませんでした。
カズンズを獲得するも・・・
成長著しい若手のブランドン・イングラム、ロンゾ・ボール、ジョシュ・ハートを放出しトレードでデイビスを獲得したレイカーズは、カズンズとも契約を交わしておりマギーも含め動けるビックマンが揃ったチームになった筈でした。
しかしカズンズが練習中に左膝前十字靭帯を断裂してしまい、今季絶望になる可能性があります。
昨シーズンはウォリアーズで平均16.3点、3.6アシスト、8.2リバウンドを記録したカズンズですが、昨年1月にアキレス腱断裂の怪我を負いシーズン中に復帰を果たすもののプレイオフでは左大腿四頭筋の断裂で再び戦線離脱となりました。
それでもファイナルには復帰しチームに貢献しています。
今シーズンはチームも自身も開幕から活躍を出来ると信じていただけに悪夢としか言いようのない事態になってしまいました。
新たなセンターを探し、ドワイト・ハワード、ジョアキム・ノア、マリース・スペイツ、マーチン・ゴータットなどの名前が挙がりましたが結果的に、2012-13シーズンのみレイカーズでプレーしたドワイトハワードと1年契約をしたと発表がありました(2019年8月23日)
昨シーズンはウィザーズに所属していましたが、椎間板切除術により9試合の出場に終わっています。
得点、リバウンド、ブロック力を考えれば確かにハワードは納得ですが、デイビスと同じ時間帯に出場させるなら、適度にゴール付近を空けられてアウトサイドで仕事が出来る選手の方が相性は良さそうな気がしますが、果たしてどうなるでしょうか?
ハワードは2012-13シーズン終了後、FAでレイカーズを去り、ロケッツで3シーズンを過ごしましたが、その後、3シーズンはいずれも所属チームが変わっています。
かつての、毎試合、20得点10リバウンドを取りゲームを支配できるセンタープレイヤーではなくなっていると思います。
先にも触れましたが、背中の怪我にも悩まされているので、そこも不安材料ではあります。
フレッシュマンからベテランまで積極的な補強
レイカーズが補強したのはこれだけに止まらずクイン・クック、ダニー・グリーン、ジャレッド・ダドリー、トロイ・ダニエルズ、エイブリー・ブラッドリーなど昨シーズンとはまるで違う顔ぶれになっています。
また、ヤニスの弟であるコスタス・アデトクンポと2way契約を結び話題になりました。
ガードやビックマンの控え、シューター、ディフェンス職人などバランス良く補強しましたが、優勝を狙うにはベンチメンバーの層の薄さが気になります。
優勝の鍵はビックマンとセカンドユニットの安定?
今のメンバーで開幕を迎えるならば、スターターはレブロン、デイビス、ダニー・グリーン、クーズマ、マギーでしょうか。
もしくはグリーンとロンドが入れ替わる場合もありそうです。
前者の場合、レブロンがガードを務める事になりますがゴール下にはデイビス・マギーのツインタワー、インサイドがダメならグリーンやクーズマのロングシュート、自身もアシスト力に加え中・外どちらでも点を取れるので何の問題もありません。
もちろん初めは色々なパターンを試すでしょうがスターターが強力な分、課題になりそうなのはセカンドユニットなのでロンドがゲームメイクをするのが1番効果的かと思います。
これがハマればKCPやエイブリー・ブラッドリーの得点力も生きてくるのでないでしょうか。
何よりセカンドユニットの安定感は優勝に必要不可欠です。
また、カズンズの代役にハワードが加入しましたが、ビックマンの不安要素も大きいです。
マギーも体力が無く疲れてくるとファウルが増える傾向がありますし、昨シーズンのハワードを見る限り怪我の不安もあるので、どうにせよ苦労しそうです。
コスタス・アデトクンポがNBAで通用する選手に成長すれば大きな武器になりそうですが・・・。
優勝を考えた場合、本来なら噂に挙がっていたクレイやレナードのような自分で得点を挙げられる選手がもう1人欲しかったのでしょうが、叶いませんでした。
ライバルになりそうなクリッパーズと比べると1枚落ちた感は否めませんが、昨シーズンのプレイオフを逃したレブロンの2019-20シーズンに懸ける思いは並大抵のものではないでしょうし、レブロンなだけにプレイオフに進めば何とかしてしまう可能性は大いにありそうです。