ドラフト上位者が全てではありません。
ドラフトでは低評価でもNBAで花を咲かせるプレイヤーもいます。
エリック・パスカル
ポジション フォワード
生年月日 1996年11月4日
年齢 23歳
身長 198cm
体重 116kg
大学 ヴィラノヴァ大学
ドラフト 全体41位(2巡目)
所属 ゴールデンステイト・ウォリアーズ
最強という言葉を欲しいままにしていたものの、選手の放出や相次ぐ怪我人で大不振が続くウォリアーズ。
そんなチームの救世主とも言える活躍を見せているのがパスカルです。
この記事ではパスカルの特徴や新人王の可能性、今後の展望を分析していきます。
「エリック・パスカル」これまでの経歴
パスカルは2014年にフォーダム大学に入学し、デビュー戦で31得点を挙げる活躍を見せ大学記録を樹立しています。
1年目ながら27試合に先発出場して平均15.9得点、5.5リバウンド、1アシストを記録しました。
その後、ヴィラノヴァ大学へ転校し1年目はベンチからの出場がほとんどでしたが、2年目にはスタメンに定着しNCAAチャンピオンに貢献します。
3年目は36試合全てに先発出場して平均16.5得点、6リバウンド、2アシストを記録しました。
その後、ドラフトにて2巡目の41位で指名されウォリアーズに入団しています。
余談ですが、ジャズのエースであるドノバン・ミッチェルとは幼馴染です。
サマーリーグ、プレシーズンで活躍をみせるものの・・・
サマーリーグに参加したパスカルはレイカーズ戦で18得点、ホーネッツ戦で12得点を共に高確率で記録するなど高いパフォーマンスを見せました。
しかし、チームメイトでドラフトでは上位だったジョーダン・プールが20得点以上を挙げるなどパスカルを上回る活躍を見せていたので大きく取り上げられませんでした。
プレシーズンでは、5試合中4試合をベンチから出場し平均23分で9.4点、3.6リバウンド、1.2アシスト、フィールドゴール率45%と安定したスタッツを記録しています。
ですが、プレシーズンでもジョーダン・プールが平均13.2点と上回っていました。
レギュラーシーズンでは大爆発!まさに怪我の功名
サマーリーグ・プレシーズンではそれなりの活躍という印象でしたが、レギュラーシーズンが始まると徐々にパフォーマンスを上げていきます。
開幕戦はベンチスタートながら31分の出場時間で14得点、4リバウンド、3アシストを記録しました。
終盤は点差を広げられたのでベンチメンバー同士の試合になりましたが、上々のデビュー戦となりました。
しかし、その後チームは主力のカリー・ドレイモンド・ラッセルが立て続けに負傷離脱という緊急事態に陥ります。
するとパスカルは11月3日のホーネッツ戦で25得点、4リバウンド。
自身の誕生日である5日のブレイザーズ戦では34得点、13リバウンドのダブル・ダブルをフィールドゴール5割の確率で記録しチームに活力を与えます。
そこから先発起用させるようになり得点・リバウンドを毎試合積み重ねジョーダン・プールを上回る活躍を見せますが、チームは中々勝利できていないのが現状です。
11月末時点での平均スタッツは
出場時間31.2分、16.5得点、1.5アシスト、5.3リバウンド。
フィールドゴール率50%、3ポイント率23%、フリースロー率80%です。
ここまでのプレイ内容と今後の課題
これまでにNBAで見せているプレイは、ゴール下に切れ込んで体をぶつけながら得点を取るタフネスさや無理な体勢からでも決められるミドルシュートの正確性、見た目に似合わないドリブルのキレやハンドリング技術などが挙げられます。
また、198cmのサイズで量産しているリバウンド力やディフェンス力も魅力です。
これまで圧倒的な強さと選手層を誇っていたウォリアーズなだけに、新人を起用する機会は少なく例年であればパスカルが活躍できる可能性は低かったと思います。
ですが今シーズンはクレイが復帰する事も難しそうですし、カリーも長期離脱が濃厚なのでパスカルが成長できるビッグチャンスになるはずです。
今後の課題は3ポイントの確率を上げる事でしょう。
フィールドゴール率は50%と素晴らしい数字である一方、3ポイント率は23%と安定しません。
この数字が上がれば恐ろしい選手になる事は間違いありません。
また、ディフェンス力もドレイモンドというスペシャリストから学ぶ事で更に上達できるはずです。
新人王の可能性
現時点での完成度という点ではモラントやバレットには劣りますが、ドレイモンド曰く
「彼は今、未熟な才能でやりこもうとしているだけだ。彼はNBAゲームをする方法を実際にわかっていない。」
との事なので23歳ではありますが成長途中と考えられます。
もし、シーズン中にNBAでの戦い方を理解し実践できるのであれば一発があってもおかしくない逸材です。