アイザイア・トーマスの復活

2017年のシーズン終了後に全盛期を迎えながらもセルティックに見離されてしまったアイザイア・トーマス…

そのシーズンに平均得点キャリアハイの28.9点を記録し、チームもファイナルまであと一歩のところまで来ていたにも関わらずだ。

なぜ彼はセルティックスを離れなければならなかったのだろうか?

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アービング獲得に目が眩んだセルティックスの失敗

カイリー・アービングがキャバリアーズにトレードを要求し、彼の得点力とブランド力に惹かれ全てのチームが獲得を狙った。

当時セルティックスのメンバーは2008年に優勝して以来の有能な若手選手を揃えており、セルティックスは優勝経験がありなおかつよりタレント性のあるアービングを獲得することによって優勝を狙った。

そのためすでにチームの柱となっていたアイザイアを放出してまでアービング獲得に走ったのだ。

しかし結果的にセルティックスのトレードは失敗に終わったといえるだろう。

アービングはそのシーズンのプレイオフが始まる直前に手術をし以降全休。

翌シーズンプレイオフに出場するも、カンファレンスセミファイナルでバックス相手に1-4で負け、しかも4連敗という不甲斐ない結果に終わっていた。

アービングとアイザイアの違い

両者十分な経験を持ち、得点メインのコンボガード、勝負所でのメンタルの強さというのが共通点だ。

しかしよりリーダーシップを発揮できボールを支配できるチームに行くことがチームを離れた理由であるため、ボール支配時間の長いアービングのプレイスタイルはそれまでパスでボールがよく回っていたセルティックスのスタイルにあまりハマらず、チームメイトとも関係はあまり上手くいってなかった。

その点アイザイアには優勝経験はなかったが、若手のプレイを尊重しチームメイトとの相性も良く頼れるリーダーのような存在だった。

実際アービングが欠けたプレイオフでのチームの動きは若手主体のチームとしてはかなり完成度の高いもので、アイザイアがいた頃のチームプレイを彷彿とさせた。

もしアイザイアがチームに残っていたなら、今頃すでに優勝していたこともあり得るだろう。

遺跡を繰り返し、ウィザーズに落ち着いた今

キャブズ、レイカーズ、デンバーで過ごすもそれまでの主体選手の陰に隠れ控えからの出場メインだった。

今年2019年にウィザーズに移籍すると、ジョン・ウォールの穴をふさぐ形で先発起用され安定したベテランのプレイを見せている。

チームこそ勝数は少ないが、彼のキャリア復活への道のりは順調だ。

怪我にも悩まされ、チームとも上手くいかず不完全燃焼の日々と離れた今、ワシントンの新天地で彼の新しい活躍が期待される。

 

【文:Kenshin】