NBA2019-20シーズン プレイオフ進出が叶わなかったチームを振り返る~ミネソタ・ティンバーウルブズ

昨シーズンはジミー・バトラーの放出や主力の怪我もあり36勝46敗でプレイオフへ進めなかったミネソタ・ティンバーウルブズ。

今季のシーズン前にはデリック・ローズ、タージ・ギブソン、ダリオ・シャリッチといった主力級のメンバーを放出しましたが、目立った補強は行えず19勝45敗でシーズンを終了しました。

 

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カール・アンソニー・タウンズが2度の負傷離脱

今のウルブスは得点・リバウンド・アシストに加え3ポイントシュートも高確率で決められる万能型ビッグマンのカール・アンソニー・タウンズが主軸のチームです。

基本的に怪我の少ない選手でデビューから3シーズンは82試合全てに、昨シーズンも77試合にフル出場していました。

今シーズンも序盤から試合を重ね自身のスタッツはもちろん、チームも12月には10勝9敗と五分の成績を残していましたが、膝の捻挫により戦線離脱すると連敗を繰り返す事態に陥ります。

その後復帰を果たしましたが、オールスターブレイク後に今度は手首の骨折を負い再び離脱。

結果的にタウンズは35試合の出場に止まり平均26.5得点、10.8リバウンド、4.4アスシトと得点・アシストでキャリアハイを記録しましたが、チームの順位が上がる事はありませんでした。

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早々にロスター改変

ウルブスは12月以降にチームの成績が急落しプレイオフ進出は絶望的と見るや否や来季に向けたロスター改変に着手し多くのトレードを行います。

ちなみに今季の開幕戦でスターターを務めたのはジェフ・ティーグ、アンドリュー・ウィギンス、トレベオン・グラハム、ロバート・コビントン、タウンズでしたが、1月には34試合に出場し13.2得点、6.1アシストを記録していたティーグとグラハムを放出。

2月にはアウトサイドシュートとディフェンスが魅力で平均12.8得点を挙げていたコビントンとビッグマンのゴーギー・ジェン、控えガードながら9.6得点、3.1リバウンド、5.2アシスト、1.1スティールと全てキャリアハイを記録したシャバズ・ネイピア、控えのジョーダン・ベルを放出しました。

何より大きな移籍となったのはウルブスで5シーズン半を過ごし今季得点ではキャリア2位の22.4得点、リバウンド・アシストではキャリハイを記録するなど序盤から素晴らしい活躍を見せてウィギンスでした。

つまり開幕スターターからタウンズ以外全員が移籍した事になります。

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タウンズ待望のデュオを結成

トレードでウルブスが獲得した主な選手はマリーク・ビーズリー、ファンチョ・エルナンゴメス、ジェームズ・ジョンソン、ディアンジェロ・ラッセルです。

放出した顔ぶれやスタッツを考えれば割に合ってない事は明らかですが、1番の収穫は言うまでもなくディアンジェロ・ラッセルでしょう。

ラッセルは今季ウォリアーズで33試合プレイして平均23.6得点とキャリアハイを大きく更新しており、ウルブスでは12試合に出場しました。

ラッセルとタウンズは親友関係にあり、以前から同じチームでプレイする事を熱望していただけに大きな意味を持つ移籍となったようです。

プレイスタイルを考えてもラッセルはピック&ポップ・ピック&ロールの使い方が上手い選手でウィギンスに比べ3ポイントシュートを量産できますし、インサイドに切り込んで得点も取れます。

タウンズも中・外で仕事が出来る上、アシストも上手いのでコート広く使いながら攻撃オプションを増やしていけるのではないでしょうか。

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大幅な成長力を見せた2

ラッセルの移籍で影に隠れてしまいましたが、マリーク・ビーズリーとファンチョ・エルナンゴメスも非常に楽しみな存在です。

共にナゲッツでは控え選手でしたが移籍後14試合で先発起用されるとビーズリーは平均20.7得点、5.1リバウンド、3ポイント率は42.6%。エルナンゴメスは平均12.9得点、7.3リバウンド、3ポイント率42%と大幅にスタッツを上げました。

1シーズンを通してパフォーマンスを維持できるか分かりませんがウルブスにとって大きな戦力となるのは間違いないでしょう。しかし来シーズンは2人ともフリーエージェントになるので出来れば再契約を結んでほしい選手です。

また、ドラフト6位入団のジャレット・カルバーは63試合中35試合に先発出場し平均9.2得点、3.4リバウンドを記録。

他のルーキーに比べると少し寂しい数字で得意のシュート確率はイマイチでしたが、持ち前のディフェンス力は随所で見られたので2年目に期待します。

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課題はディフェンスとベンチ層

課題の1つはリーグ28位という失点数です。ディフェンス力の高いコビントン、グラハム、ゴーギーを放出してしまいジョシュ・オコーギーの出場時間が少ないなどシーズン途中で来期を考えた戦い方にチェンジした事が要因とも考えられますが、改善しない限り上位争いは見えてこないでしょう。

もう1つはベンチ層です。今シーズンも同じくスターターには十分なメンバーが揃っていましたが、セカンドユニットが薄く戦力ダウンしてしまいます。

現状のロスターを見ても明らかに能力差があり過ぎるメンバーですので、ディフェンス力のある選手やビッグマンの控え選手の補強が必要になってきます。

 

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