NBA2019-20シーズンプレイオフ ファーストラウンド(ウエスタン) デンバー・ナゲッツ(3)vsユタ・ジャズ(6)

ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーが揃った2016-17シーズンから着実に成績を上げ昨シーズンは6シーズンぶりにプレイオフに進出したナゲッツ。

オフは大きな動きをせずチームケミストリーを高め臨んだ今シーズンは、安定感のあるバスケットで激戦のウエスタン・カンファレンスを3位で通過しています。

 

昨シーズンはリーグ5位の好成績を納めるも1回戦でロケッツに敗れたジャズ。

今オフにはガードのリッキー・ルビオを放出しベテランのマイク・コンリーを獲得。

更にスコアラーのボーヤン・ボグダノビッチも加入しましたが、強みであるディフェンスがイマイチ機能せず6位でシーズンを終えています。

レギュラーシーズンの対戦はナゲッツの3戦全勝でした。

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超万能型ビッグマンを要するナゲッツ

 言うまでもなくナゲッツのエースはヨキッチです。

今季は平均19.9点、9.7リバウンド、7アシストと全てチームリーダーになっているスタッツから分かるように、センターながらパスやスリーポイントまで得意としています。

スターターにはヨキッチに次ぐ得点源で平均18.5点をマークしているマレー、大ベテランのミルサップ、得点・リバウンドで貢献するウィル・バートン、スリーポイントとディフェンスが得意なギャリー・ハリスがいますが、順位決定戦の途中にハリスとバートンが怪我で欠場となるアクシデントが襲います。

残りの試合ではオフに獲得したジェレミー・グラント、若手のマイケル・ポーターJr.、モンテ・モリス、トーリー・クレイグらが活躍を見せており、プレイオフ1回戦ではヨキッチやマレーはもちろんチーム全員の貢献が必要になります。

最優秀守備選手賞のビッグマンを要するジャズ

今季はエースのドノバン・ミッチェル、守備の要ルディ・ゴベア、アウトサイドシューターのジョー・イングルズにコンリー、ボグダノビッチが主力となりましたが、コンリーの不調や負傷離脱があり波に乗り切れないチーム。

また、スターターに比べてベンチメンバーの得点力に難を抱えていた事からシーズン途中にジョーダン・クラークソンを獲得するとチームは上向きに。

終盤には連勝・連敗を繰り返しながらもシーズン中断時点で4位を確保しましたが、ここまで平均20.2得点4.1リバウンド2.1アシストを記録しチーム2番手の得点源であったボグダノビッチが右手首の手術を行う事になり残りシーズンの全休が発表されました。

その影響もあり、順位決定戦では3勝5敗と負け越し最終順位は6位となりました。

プレイオフではミッチェルのパフォーマンスやベンチメンバーの得点力、ゴベアがヨキッチをどれだけ抑えられるかがポイントになります。

7戦までもつれる大接戦

シリーズは第1戦から点の取り合いになり両チーム譲らぬままオーバータイムに突入します。

するとマレー、ヨキッチがスリーポイントで得点を重ね延長戦だけで20点挙げたナゲッツが勝利します。

続く2戦は2クォーターに34点、3クォーターに43点挙げたジャズがペイント内ポイントで48-28と圧倒し、ディフェンスでもゴベアがヨキッチをブロックするなど活躍し勝利します。

3戦は試合を通じてフィールドゴール率が37.5%と低かったナゲッツに対し、フィールドゴール率51.2%スリーポイント率48.6%をマークしたジャズが124対87と大差で勝利。

終盤までもつれた4戦は51点を挙げたミッチェルが勝負所でスリーポイントを沈めシリーズに王手をかけます。

追い詰められたナゲッツは5戦もリードを許す展開が続きましたが、3クォーター終盤から怒涛の攻撃を仕掛けると4クォーターにはこの試合42点を挙げたマレーが得点を量産し勝利します。

6戦も勢いが止まらないマレーは9本のスリーポイントを含む50点を叩き出します。中でも21点を挙げた4クォーターは神がかったシュートを連発し土壇場でタイに持ち込みます。

最終戦は互いに疲労も手伝ってかフィールドゴール率30%台、スリーポイント率20%台とシュートが入らずロースコアゲームとなります。

ナゲッツは2クォーターにポーターJrを起点に攻撃を仕掛け19点差まで広げます。

対するジャズはこの日最多の22点を挙げたミッチェルがタフショットを次々に沈め猛追すると4クォーター中盤に逆転します。

そこから点の取り合いになりナゲッツ2点リードで迎えた残り17秒、ミッチェルがカットインした所を6戦からチームに復帰したハリスのスティールでナゲッツボールに。

速攻で追加点を狙いますがクレイグがシュートを外し、ボールを保持したコンリーが逆転のブザービーターを狙いましたがリングに嫌われ試合終了となりナゲッツが激戦を制しました。

明暗を分けた第5

どちらのチームが勝ってもおかしくなかった1回戦は第5戦が大きなターニングポイントになりました。

1戦で勝利した後3連敗を喫し追い込まれたナゲッツでしたが4クォーターまでリードされる苦しい展開。

最終的にはマレーの連続得点で逆転勝ちとなりましたが、4クォーター序盤にはポーターJrのブロックショットや得点があり、グラントがミッチェルのペネトレイトをスティールして速攻に繋げるシーンもありました。

また2人はこの試合で2ケタ得点を挙げるなどヨキッチ以外が高いパフォーマンスを見せました。

逆にジャズはこの試合で流れを明け渡してしまい3連勝の後に3連敗という天国から地獄へと変わりました。

もちろんジャズもクラークソンやコンリー、ゴベアが活躍しましたがミッチェルに頼り過ぎるシーンが多かったと思います。

エースなので頼るのは当然ですが7戦などは無理やりシュートに向かっていたのでターンオーバーが9とボールを失う回数も増えていました。

この辺りはボグダノビッチ不在がミッチェルの負担へ繋がる形となりました。

史上3人目の偉業

マレーは第4戦で50点11リバウンド7アシストを記録、第6戦では50点5リバウンド6アシストを記録しスリーポイント・フィールドゴール率は共に7割越えという信じられないスタッツを記録し勝利に貢献しました。

プレイオフにおいて1シリーズで50点を2回以上記録したのはマイケル・ジョーダンとアレン・アイバーソンのみで、マレーは3人目の偉業となりました。

そのマレーと得点を取り合ったミッチェルも51得点を含む平均36.3点5リバウンド4.9アシスト、フィールドゴール率52.9%、スリーポイント率51.6%とこちらも素晴らしいハイパフォーマンスを見せてくれました。

まだキャリア2年目の若手であり先々が末恐ろしい選手です。

 

コロナウイルスの影響により同一会場で開催の為、ホーム&アウェイがありません

 

日付は日本時間

 

第1戦8月18日

ナゲッツ135-125ジャズ

 

第2戦8月20日

ナゲッツ105-124ジャズ

 

第3戦8月22日

ナゲッツ87-124ジャズ

 

第4戦8月24日

ナゲッツ127-129ジャズ

 

第5戦8月26日

ナゲッツ117-107ジャズ

 

第6戦8月31日

ナゲッツ119-107ジャズ

 

第7戦9月2日

ナゲッツ80-78ジャズ

 

ナゲッツ43ジャズ