NBA2019-20シーズンプレイオフ ファーストラウンド(ウエスタン) ヒューストン・ロケッツ(4)vsオクラホマシティ・サンダー(5)

近5シーズンはリーグ上位の成績を残しながらプレイオフでは4度もウォリアーズに敗れカンファレンス決勝の壁を超えられないロケッツ。

チームは今季からミスタートリプル・ダブルことラッセル・ウエストブルックを獲得しジェームズ・ハーデンとの超強力デュオを結成し更なる高みを目指します。

 

3シーズン連続プレイオフ1回戦負けという現実を打破すべくウエストブルック、ポール・ジョージのWエースを放出したサンダー。

新たに獲得したベテランガードのクリス・ポールを軸にチーム再建を図るシーズンかと思われましたが、終わってみればウエスタン・カンファレンス5位と昨年を上回る成績でプレイオフに進みました。

レギュラーシーズンの対戦はロケッツ1勝、サンダー3勝となっています。

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デュオで平均61点を記録

昨シーズンのロケッツはクリス・ポールと共に優勝を目指していましたが、怪我や低調なパフォーマンスなどからハーデンとの不仲まで噂されトレードにより放出し、獲得したのがウエストブルックです。

個性の塊のような2人のコンビ結成に不安の声もありましたが、序盤から順調に白星を重ねハーデンは平均34.4得点、ウエストブルックは平均27.2得点とデュオでの平均点が60点を上回る大暴れをします。

また、今季はチーム3番手のスコアラーであるシックスマンのエリック・ゴードンが怪我で欠場する事が増えていましたが、ダニュエル・ハウス Jrやベン・マクレモア、オースティン・リバーズらベンチメンバーがカバーしました。

シーズン途中にはビッグマンのクリント・カペラを放出しロバート・コビントン、ジェフ・グリーン、デマーレイ・キャロルといった得点力やディフェンス力のある選手を加えプレイオフへの準備を進めましたが、順位決定戦の最中にウエストブルックが大腿四頭筋の肉離れにより負傷離脱となります。

重傷ではないのでプレイオフ途中には戻れるかもしれませんがロケッツにとって痛手である事は違いありません。

予想だにしない成績のサンダー!快進撃は継続するか?

ウエストブルック、ポールジョージだけでなくスターターで平均13.6得点を挙げていたジェレミー・グラントも放出したサンダーが、今季5位でプレイオフに出る事を誰が予想したでしょうか。

今季の主力はポール、ダニーロ・ガリナーリ、スティーブン・アダムズ、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー、デニス・シュルーダーです。キャリア2年目のアレクサンダーは平均19得点5.9リバウンド3.3アシストを記録し得点リーダーとなり、アウトサイドシュートが得意なガリナーリは平均19.2得点、ゴール下で強さを見せるアダムスは平均10.9得点9.4リバウンド、シックスマンながら得点能力の高いシュルーダーは平均19得点をマークしています。

これらの選手の能力を上手く生かしチームの順位を上げるなど抜群のリーダーシップを誇っているのがポールです。

また、今季のサンダーは試合終盤やクラッチタイムでの強さが際立っており、最後まで油断の出来ないチームです。

楽勝ムードから一転

第1戦は序盤からロケッツの流れで試合が進むと2クォーターに40点を挙げ突き放します。

また、この日ハーデンの37点に次ぐ22点を挙げたジェフ・グリーンの活躍もあり123対108と快勝しました。

2戦はサンダーがディフェンスを引き締めハーデンの得点を封じます。

また、アレクサンダーが31点を挙げるなどリードを奪う時間もありましたが4クォーターにゴードン、グリーンが得点を重ね34点を挙げたロケッツが連勝します。

試合後に

「僕らは3勝0敗から逆転することが難しいことであると理解している。だから僕らは必死に戦って勝利を掴んだんだ」

とポールが語った3戦はオーバータイムに突入する接戦になります。

ハーデンがファウルアウトしたロケッツを攻めたてるとポールが2本のスリーポイントを決め15-3と圧倒し初勝利を挙げました。

4戦はロケッツが3クォーターに最大15点のリードを奪いますが、サンダーも粘り強く食らい付きます。

すると4クォーターに、この日30点をマークしたシュルーダーと26点をマークしたポールが得点を重ね逆転勝利を納めタイに戻します。

最後まで手に汗握る展開に

ウエストブルックが復帰した5戦は前半をロケッツが3点リードで終えると、3クォーター序盤に19-2のランを見せます。

更にPJ・タッカーと口論になったシュルーダーが退場になり得点力不足に陥ったサンダーが破れロケッツが王手となります。

第6戦は互いにリードする時間帯がありながらも終盤まで接戦となります。

残り4分までロケッツが6点リードしますが、ポールがスリーポイントを連続で沈め同点に。

その後2点ずつ加え、残り14秒でポールがカットインをしながらファウルをもらいフリースローを2本決め逆転。

ロケッツはウエストブルックが攻め込みますがパスミスを犯しターンオーバーで試合終了となりサンダーも王手となります。

最終戦は序盤からシュートの入れ合いになり、ロケッツはコビントンやウエストブルック、ゴードンが得点を重ね、サンダーはこの日30点を挙げたルーゲンツ・ドートが起点となります。

試合はロケッツリードで進みましたが、4クォーターにポールのスティールやスリーポイントで逆転すると終盤までシーソーゲームになります。

残り1分30秒にPJ・タッカーのフローターでロケッツが1点リードすると膠着状態で時計が進み、サンダーのポゼッションで迎えた残り4秒にボールがドートに渡りシュートを打ちましたが、ハーデンにブロックされます。

試合はそのままロケッツが逃げ切り最後の最後までもつれた1回戦に終止符が打たれました。

デュオ以外の選手も躍動

ロケッツはウエストブルックを4試合欠く厳しいシリーズでしたが、ハーデンは平均29.7点6.3リバウンド8アシストと流石のスタッツを記録しました。

しかしウエストブルックは3試合で平均14.7点と調子が上がらない中ゴードン、コビントン、グリーンが躍動しました。

ゴードンはスリーポイントやゴール下に切り込み得点を量産し平均18.1点をマーク。

また、グリーンは平均46.5%、コビントンは平均50%と共に高確率だったスリーポイントはハーデンにディフェンスが集中する中で効果的な武器となりました。

改めて感じたポールの存在感

敗れはしましたがレギュラーシーズン同様に粘り強さと逆境の強さを発揮したサンダー。

中でもポールは味方の動かし方や相手との駆け引き、時間の使い方、クラッチタイムの勝負強さなどバスケットIQの優れた選手だと改めて感じました。

また、この能力をハーデンと共にロケッツで発揮できなかったのがバスケットの難しさであり面白さでもあるのでしょう。

 

コロナウイルスの影響により同一会場で開催の為、ホーム&アウェイがありません

 

日付は日本時間

 

第1戦8月19日

ロケッツ123-108サンダー

 

第2戦8月21日

ロケッツ111-98サンダー

 

第3戦8月23日

ロケッツ107-119サンダー

 

第4戦8月25日

ロケッツ114-117サンダー

 

第5戦8月27日

ロケッツ114-80サンダー

 

第6戦9月1日

ロケッツ100-104サンダー

 

第7戦9月3日

ロケッツ104-102サンダー

 

ロケッツ43サンダー