NBA2019-20シーズンを振り返る~インディアナ・ペイサーズ

昨シーズンはエースのビクター・オラディポが右足大腿四頭筋腱断裂の大怪我を負い戦線離脱となりましたが、チーム一丸で戦いプレイオフ進出を果たしたペイサーズ。

オフには多くの選手を入れ替え、シーズン途中にはオラディポも復帰を果たしイースタン・カンファレンス4位で終えましたがプレイオフでは1回戦でマイアミ・ヒートに敗れました。

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ロスターを大幅変更

ペイサーズは今オフにボーヤン・ボグダノビッチ、サディアス・ヤング、ダレン・コリソン、コリー・ジョセフ、ウェスリー・マシューズらを放出しました。

これらの選手は昨シーズン平均25分以上出場しており、ジョセフ以外は2ケタ得点を挙げていた主力メンバーでボグダノビッチに至っては得点リーダーでした。

変わりに獲得したのがマルコム・ブログドン、TJ・ウォーレン、ジェレミー・ラム、ジャスティン・ホリデー、T.J.・マッコネルです。

マッコネル以外は昨シーズン各々スターターで起用されていて平均2ケタ得点を挙げています。

毎年リーグ上位を確保しプレイオフに出場していながらも4季連続1回戦負けの現状を打破するための補強となりました。

チームケミストリーの構築

ペイサーズの新たなスターティングメンバーはブログドン、ウォーレン、ラム、ドマンタス・サボニス、マイルズ・ターナーでスタートしました。

昨シーズンからスターターが3人も変わっているので噛み合うまでに時間が掛かると思われましたが、元々スターターだった選手なだけにケミストリーの構築も早かったのが今季の好成績に繋がりました。

ブログドンは持ち前の得点力とゲームメイクを発揮すると得点、アシスト、リバウンドでキャリアハイを記録。

アシストに関しては平均3.2から7.1まで跳ね上げました。

ウォーレンは平均20点に迫る勢いで得点を量産しチームのスコアリーダーになりました。

ラムは得点数を下げましたが得意のアウトサイドシュートで貢献。

ホリデーは唯一73試合全てに出場、マッコネルは71試合にベンチから出場しチームを支えました。

オラディポの復帰

シーズン開幕からチームが好調を維持する中、更なる追い風が吹きます。

チームのエースであり昨年1月に右膝の四頭筋腱断裂の大怪我を負ったオラディポが約1年振りにコートに戻ってきました。

シュートタッチは掴めていなかったものの21分の出場で9得点、2リバウンド、4アシストを記録。

3点ビハインドの4クォーター終盤にはロングスリーポイントを決めオーバータイムに持ち込むなど流石の勝負強さを見せつけました。

プレイオフでは第1戦で目を負傷し途中退場となり、その後3試合に出場し20得点以上挙げる活躍でチームに貢献しましたが試合勘を取り戻すには期間が短かったので来シーズンの完全復活に期待します。

終盤に痛すぎる怪我人

シーズンも終盤に差し掛かった2月末に平均28.1分、12.5得点、4.3リバウンド、2.1アシスト、1.2スティールをマークしていたラムが左膝前十字靭帯の断裂の怪我を負い今季全休になります。

3月上旬には平均30.7分、16.3得点、4.7リバウンド、7.1アシストをマークしていたブログドンが左大腿四頭筋を断裂の怪我を負いました。

更にリーグ再開の直前にはチーム2番手の平均18.5得点、12.4リバウンド、5アシストをマークしていたドマンタス・サボニスが足底筋膜炎で戦線離脱となりました。

幸いブログドンは怪我が完治し順位決定戦から復帰しましたが、プレイオフではラムとサボニスの穴は埋められずヒートにスイープで敗れました。

今後の展望

今季はラムとサボニスが不在の上ウォーレンも足底の筋膜炎を抱えながらの戦いでしたが、結果的に今シーズンもプレイオフ1回戦負けとなってしまったペイサーズ。

しかし今シーズンの活躍は今後を考えるとポジティブな要素も多いのではないでしょうか。

ウォーレンはレギュラーシーズンからチーム1番の得点源でしたが、順位決定戦では53点を挙げるなど平均31得点をマークし素晴らしい活躍を見せました。

また、控えでシューターのダグ・マクダーモットも平均10.3得点とキャリアハイを記録し、2年目のアーロン・ホリデーも平均9.5点と大きく成長し兄ジャスティンと共にチームに貢献しました。

何より大きいのはロスターを入れ替えたシーズンながら、ペイサーズの特色であるディフェンス力を維持できた事です。

このまま来シーズンにオラディポが調子を取り戻す事が出来ればプレイオフで勝ち上がる事も可能なチームになる筈です。