レイカーズはファーストラウンドでブレイザーズと対戦し第1戦から敗れる嫌な展開となりましたが、ディフェンスを立て直すと得点でも息を吹き返し4連勝でセカンドラウンドに進みました。
ロケッツはサンダー相手に連勝でスタートしますが、すぐさま連敗を喫し7戦までもつれる厳しいファーストラウンドになりました。
レイカーズは中4日、ロケッツ中1日での試合となり、レギュラーシーズンの対戦ではレイカーズ1勝、ロケッツ2勝となっています。
ビッグマン擁するレイカーズVSスモールラインナップのロケッツ
今季レイカーズがレギュラーシーズンに記録したチームスタッツは平均得点リーグ7位、平均アシスト7位、平均リバウンド8位、平均失点3位、平均スティール4位、平均ブロック1位とバランスの良いチームだという事がよく分かります。
特にビッグマンの活躍が目立ちファーストラウンドでも208.3cmのアンソニー・デイビスはチームハイの平均29.8点9.4リバウンド1.4スティール1.6ブロック、205.7cmのレブロン・ジェームズは平均27.4点10.2リバウンド1.2スティール、213.4cmのジャベール・マギーは平均5.6リバウンド1.2ブロック、控えセンターで208.3cmのドワイト・ハワードは平均8.4点6.8リバウンドとゴール付近では抜群の強さを発揮していました。
その分、ディフェンス時のハワードとマギーはゴール下から引っ張り出されると横の動きには付いていけない弱みも抱えています。
また、このシリーズから負傷離脱していた控えガードのラジョン・ロンドが復帰するのでビッグマンとの連携プレイが期待されます。
対するロケッツはウエストブルックの加入によりスピードを生かした攻撃が増え、シーズン途中にはセンターのクリント・カペラを放出し、獲得したロバート・コビントンをスターターに起用しました。
これによりスターターは190.5cmのウエストブルック、195.6cmのジェームズ・ハーデン、195.6cmのPJ・タッカー、190.5cmのエリック・ゴードン、200.7cmのコビントンと2mを超える選手が1人しかいないスモールラインナップとなりました。
ハーデンは厳しくマークされる事が予想されるので、レイカーズより勝るスピードでビッグマンとの1on1を増やしたりドリブルで切り崩してしてスリーポイントを決めるのがロケッツの攻撃スタイルになりそうです。
逆に言えばミドル・スリーポイントシュートの確率が大きく崩れると非常に厳しい試合展開になるでしょう。
また、この両チームは今季から強力デュオを結成しており、どちらのデュオがチームを勝利に導けるかも楽しみなポイントです。
ファーストラウンドではデイビス29.8点レブロン27.4点の57.2点。
ハーデン29.7点ウエストブルック14.7点の44.4点とレイカーズの方が上でしたが、ウエストブルックは怪我明けで3試合しか出場していませんでした。
期待通りの接戦に・・・なると思いきや
第1戦は1クォーターから点を取り合う展開になり、2クォーターにはスリーポイントで勝るロケッツがリードを奪い後半へ。
3クォーターになるとロケッツがスピードで翻弄するシーンが増えレイカーズは高さでアドバンテージが取れなくなり、4クォーターには差を突き放されロケッツが勝利します。
2戦はレブロン、デイビスが序盤から得点を重ねるとディフェンスでもブロックやスティールでロケッツを1クォーター20点に抑え16点のリードを奪います。
速攻・ブロック・ダンクと猛攻を見せていたレイカーズですが、3クォーター序盤に連続スリーポイントを決められ14-0、終盤には10-0のランで逆転されます。
それでも4クォーターはペイントエリアを支配し17点に抑えたレイカーズが1勝1敗に戻しました。
3戦は3クォーターを終えて82-82の同点と接戦になります。
4クォーターに入るとこの日21得点を挙げたロンドが連続スリーポイントやレイアップなど4クォーターだけで12点を挙げる活躍を見せます。
また、ブロックやスティールから速攻に繋げ10-0のランで突き放したレイカーズが2勝目を挙げました。
スモールラインナップに完璧な対応で圧倒
4戦は高さの違いが如実に表れた試合になりました。
ロケッツは序盤からインサイドにアタック出来ず中途半端なフローターやスリーポイントを狙いますが中々決まりません。
レイカーズはレブロン、デイビスのポストプレイなどペイントエリアで得点を重ねていき前半で57-41と大きくリードします。
この試合リバウンド数で52-26と圧倒しオフェンスリバウンドでも12-1と差を付けたレイカーズはシュートが外れてもリバウンドからセカンドチャンスポイントで得点を稼ぎます。
4クォーターにはロケッツが点差を詰めますがペイント内ポイントでも62-24と大差を付けたレイカーズが快勝し王手をかけました。
5戦は1クォーターから攻めあぐねるロケッツに対しレイカーズがファストブレイクポイントで13-0と差を付けリードします。
2クォーターに入るとロケッツもスリーポイントを中心に得点を重ね何とか食らい付いていきます。
しかし後半に入ると苦労しながら得点を入れるロケッツに比べ中・外から簡単に得点を重ねるレイカーズが、みるみるうちに点差を広げていきます。
攻め手を欠くロケッツはスリーポイントも入らなくなり打つ手なしで試合終了となりレイカーズがシリーズを制しました。
修正力の違いが勝敗を分ける
1戦ではロケッツのスモールラインナップに翻弄され完敗となったレイカーズでしたが、2戦から徐々に高さを生かしたディフェンスにシフトチェンジしていきます。
とはいえスピードについていけないハワードやマギーは起用せず、デイビスを中央に配置する事でロケッツのペネトレイトを封じハーデンには常にダブルマークで対応しました。
タッカー、ゴードン、コビントンにはスイッチディフェンスでスリーポイントをフリーで打たせず、ボールを持つ時間の増えたウエストブルックにはプレッシャーをかけターンオーバーを誘発するとリーグ2位の得点力を誇るロケッツが試合ごとに得点数を落としていきました。
チーム力が発揮された素晴らしい対応力だったと思います。
また、このシリーズでは復帰したロンドがアシストだけでなく得点、リバウンドも量産するなど大きく勝利に貢献しました。
一方で残念だったのがレイカーズの対策に何かを講じる事もなく、最後まで同じプレイを続けて完敗したロケッツです。
特に4戦、5戦は全員がインサイドに入って行けずスリーポイントライン付近でボールを回し時間が無くなりシュートを打たされる展開が続きました。
ディフェンスでは1人で止められないデイビスとレブロンに中途半端にダブルチームを仕掛けた所をフリーの選手にパスを出されノーマークでシュートを打たれ突き放されるなど振り回さられっ放しでした。
スモールラインナップにしたロケッツにとって動けるビックマンがいるレイカーズは最悪な相手となってしまいました。
※コロナウイルスの影響により同一会場で開催の為、ホーム&アウェイがありません
日付は日本時間
第1戦9月5日
レイカーズ97-112ロケッツ
第2戦9月7日
レイカーズ117-109ロケッツ
第3戦9月9日
レイカーズ112-102ロケッツ
第4戦9月11日
レイカーズ110-100ロケッツ
第5戦9月13日
レイカーズ119-96ロケッツ
レイカーズ4-1ロケッツ