NBA2019-20シーズンを振り返る~ダラス・マーベリックス

昨シーズンはウエスタン・カンファレンス14位と下位に沈みプレイオフには進めず、チームのレジェンドであるダーク・ノビツキーが引退したマーベリックス。

クリスタプス・ポルジンギスとルカ・ドンチッチの若きデュオを軸に臨んだ今シーズンは共に初となるプレイオフに進みましたが1回戦でロサンゼルス・クリッパーズに敗れています。

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デュオの躍動

221cmの長身ながらスリーポイントやスピード感のあるプレイが持ち味のポルジンギス。

2018年2月に前十字靭帯断裂の大怪我を負い、リハビリを行いながら2019年1月にニックスからマーベリックスに移籍しましたが昨シーズンはプレイをする事はありませんでした。

マーベリックスには2018年ドラフト3位で入団し新人王を受賞したドンチッチが所属しており、ノビツキーに代わり新たなエースとなりました。

シュートエリアが広くリバウンド、アシストも量産する万能型プレイヤーで多くの最年少記録を塗り替えました。

今シーズンからお披露目となった若きデュオは開幕戦から躍動し、ポルジンギスが23点、ドンチッチが34点を挙げ勝利に貢献。

共にシーズン途中には怪我で欠場する試合もありましたが12月末には21勝11敗、リーグ中断前には40勝27敗と近3シーズンでは無かった白星先行が続きました。

最終スタッツはポルジンギスが平均20.4点、9.5リバウンド、2ブロック。ドンチッチは平均28.8点、9.4 リバウンド、8.8  アシストを記録しました。

怪我人を出しながらも脇を固めた面々

今季のマーベリックスがプレイオフ進出を果たせた大きな要因は、昨季のリーグ21位から3位まで底上げした得点力が挙げられます。

もちろんポルジンギスの活躍もありますが、それ以外のスターターも2ケタ得点を挙げていますしベンチメンバーの多くの選手がしっかり仕事をこなしています。

中でもアウトサイドシュートを得意とし平均15.8得点、3.1リバウンド2アシスト、スリーポイント率39.8%を記録したティム・ハーダウェイJrはチーム3番手の得点源としてチームに貢献しました。

また、控えながら平均12.4点を挙げ今季のスリーポイント率は45.2%、キャリア成功率では兄ステフを抜きトップになったセス・カリー、怪我人の補強で獲得したトレイ・バーク、ドリアン・フィニー スミス、マキシ・クレーバー、デロン・ライトなど多くの選手達が与えられた時間でキッチリ仕事をしています。

怪我人を抱えながら順位決定戦へ

今シーズンのマーベリックスは主力選手に怪我人が出ており、1月にはスタメンで平均9.4点、5.7リバウンドを記録するビッグマンのドワイト・パウエルがアキレス腱を断裂し全休。

2月には平均8.2得点、3.3アシスト、2.4アシストを記録していたキャリア2年目のジェイレン・ブランソンが右肩を負傷し全休。

リーグ中断中には34歳でベテランのコートニー・リーが左ふくらはぎ負傷で復帰が未定となりました。

また、控えセンターのウィリー・コーリー スタインは個人の都合により参加を辞退しました。

この穴埋めとしてシクサーズに解雇されていたガードのトレイ・バークを獲得し順位決定戦に臨みました。

リーグ中断時点で7位だったマーベリックスは8位とは大きくゲーム差が付いており、3勝5敗の成績でプレイオフへ進出しました。

ポルジンギスが再び戦線離脱

プレイオフでは優勝候補筆頭のクリッパーズと対戦し、ドンチッチの劇的なブザービーターなどもあり2勝を挙げましたが力及ばず敗れました。

また、プレイオフ途中には平均23.7得点8.7リバウンド1ブロック、フィールドゴール率52.5%、スリーポイント率52.9%と好調だったポルジンギスが右膝を痛め欠場していましたが、外側半月板断裂と発表され離脱となっています。

ニックス時代に負った左足前十字靭帯断裂とは違い右足だったのが唯一の救いですが、完治までの期間などは分かっていません。

今後の展望

初めてのプレイオフで平均31得点、9.8リバウンド、8.7アシストとトリプル・ダブル級のスタッツを記録し改めて自身の価値を示したドンチッチ。

当然来シーズンもエースとしてポルジンギスと共にチームを牽引する訳ですが、現状のメンバーのまま底上げを図るのか新たなスター選手を獲得してビッグ3を結成するのかに分かれそうです。

ビッグネームが大きく動いた他のチームを見るとレブロン、デイビスのレイカーズ。

レナード、ジョージのクリッパーズ。

ハーデン、ウエストブルックのロケッツなどポルジンギス、ドンチッチより強力なデュオが揃っています。

また、固定メンバーで戦うバックスやメンバーを入れ替えて臨むウォリアーズも来季は優勝候補に挙げられるはずです。

今シーズンのプレイオフ敗退は力負けではなく怪我人が出た事による要因が大きいので、今季の結果だけを見て戦力を判断するのは難しいと思いますが、優勝を狙うなら更なる強化は必須となります。