NBA2019-20シーズンを振り返る~オーランド・マジック

2012年にドワイト・ハワードがチームを退団してから6シーズンもの間低迷を続けていたマジック。しかしディフェンス力を強化した昨シーズンは1回戦で敗れたものの久々のプレイオフに進出を果たしました。今季は怪我人を出しながらもディフェンスを武器に戦いイースタン・カンファレンス8位でプレイオフに進みましたがバックスに敗れています。

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大きな補強は行わず主力との再契約へ

今シーズンのマジックはフリーエージェントのアル・ファルーク・アミヌとドラフト入団のチュマ・オキキが新加入し、ティモフェイ・モズゴフを放出しただけで大きな選手の入れ替えは行いませんでした。

代わりにチーム最多の得点・リバウンド数を記録する万能型ビッグマンのニコラ・ブーチェビッチと、スリーポイントが得意な点取り屋シックスマンのテレンス・ロスと再契約を交わしました。

ちなみにブーチェビッチは足首の捻挫で11試合欠場しましたがレギュラーシーズン54試合全てに先発出場し平均19.5得点、11リバウンド、3.7アシストを記録。

ロスは63試合でベンチから出場すると平均14.8得点、3.2リバウンド、1.2アシスト、スリーポイント率35.7%のスタッツを記録するなど互いに高いパフォーマンスを見せました。

得点力不足も堅固なディフェンスで食らい付く

シーズン序盤は黒星先行で進むものの、年明けには五分に近い成績まで戻していきます。

その後は勝ち負けを繰り返しますが、リーグが中断する前には3連勝を飾りました。

マジックに痛手だったのはディフェンス力に定評がある新加入のアミヌが11月に右膝の半月板断裂。

1月には平均12得点、6.9リバウンド、1.6スティール、2.4ブロックを記録していた攻守で活躍できるジョナサン・アイザックが左膝の怪我の怪我で共にシーズンアウトになってしまった事です。

また、多くの主力が昨シーズンより得点数を下げていた事もあり得点力不足に苦しみましたがリーグ4位となる107.3失点のディフェンス力を武器に食らい付いていきます。

リーグが中断した段階で30勝35敗と借金生活ではありましたが、9位のウィザーズとは5.5ゲーム差があったので通常通りのシーズンであってもプレイオフには進出できたと思います。

そのプレイオフでは1回戦でリーグ1位のバックスと対戦し、敗れはしましたが第1戦を勝利するなど驚きを与えました。

先が楽しみな若手3

今シーズンのマジックを支えた1人がキャリア3年目のアイザックです。

2017年ドラフト6位で入団した選手で毎年全てのスタッツを更新しており、211cmながらスピードにも優れスリーポイントの確率も高いです。

先程も触れたように負傷離脱となりましたが、チームのディフェンス力向上に貢献しています。

同じくキャリア3年目のマーケル・フルツは、シクサーズに2017年ドラフト1位で指名されながら怪我や胸郭出口症候群により過去2シーズンで出場できたのは僅か14試合のみでした。

しかし今シーズンは64試合中59試合に先発出場し平均12.1得点、3.3リバウンド、5.2アシスト、1.3スティールを記録。

ガードらしくスピードを生かしたペネトレイトやアウトサイドシュートを得意としており、本来の能力はまだまだ発揮出来ていませんが「史上最悪のドラフト1位」の汚名を返上する活躍を期待します。

2018年ドラフト6位のモハメッド・バンバもディフェンスを中心に活躍できるビッグマンです。

60試合にベンチから出場して平均5.5得点、5リバウンド、1.4ブロックを記録しており、数字だけ見れば平凡ですがブーチェビッチとポジションが同じなので平均14.5分しか出場していません。

出場時間が増えれば大幅にスタッツを上げられるレベルの選手だと思います。

しかし、コロナウイルス後の検査のためプレイオフには出場できませんでした。

来シーズンの展望

 マジックの来シーズンを考える上で1番大きな問題はアーロン・ゴードンでしょう。

2014年に入団してからマジック一筋で今季レギュラーシーズンの成績は平均14.4得点、7.6リバウンド、3.7アシストとチーム4番手の得点源でした。

しかし、ここ2シーズンは数字を下げていてパフォーマンスに波が多くなっています。

また、ハムストリングの怪我でプレイオフにも出場していません。

ウォリアーズが興味を持っているとの噂もありますがゴードンの去就はマジックにとっても大きな決断となりそうです。

その他の主力は、今季40.6%と高いスリーポイント率を記録したチーム2番目の得点源であるエバン・フォーニエ、ブーチェビッチ、フルーツ、アイザックになります。

ベンチではDJ・オーガスティン、ロス、アミヌ、ジェームズ・エニス三世あたりでしょうか。

ロスター見るとフルーツは再び怪我を負う可能性が拭えず、アイザックは怪我により3シーズンで2度の長期離脱、アミヌは大怪我明けのシーズンになるなど主力に怪我の不安が付きまといます。

もちろん怪我の可能性は誰でも抱えていますが、全体的な選手層が厚いチームではないので得点力を期待できる補強が期待されます。