ファーストラウンドでブレイザーズに4勝1敗、セカンドラウンドでロケッツに4勝1敗で勝ち上がってきたレイカーズ。
難しい両チーム相手に初戦を落としながらもキッチリ立て直し盤石と言える強さを発揮しました。
対するナゲッツはジャズとクリッパーズを相手に1勝3敗と追い込まれながらもチーム力を駆使し逆転勝利で勝ち上がりました。
優勝候補のクリッパーズに続きレイカーズも撃破出来るでしょうか。
レギュラーシーズンの対戦ではレイカーズの3勝1敗でしたが1試合は延長戦までもつれ、1試合は3点差とナゲッツも健闘を見せていました。
ビッグマンの存在感が大きな鍵
レイカーズはここまで10試合戦って平均114.1得点、105.2失点と高いパフォーマンスを見せています。
デュオは得点・リバウンドでダブルダブルを記録するなど絶好調でロケッツ戦で復帰したロンドも調子が上がってきています。
ナゲッツを倒すにはヨキッチ、マレーを抑える事が何より最優先事項になりますが、ヨキッチにマッチアップするデイビスとは大きな差は生まれないはずです。
マレーをマークするのは誰になるか分かりませんが、レナードやジョージ相手にも得点を重ねている今のマレーを止めるのは簡単ではないでしょう。
また、チーム全体で入り出したら止まらないスリーポイントのケアも重要になってきます。
レイカーズがアドバンテージを取れるポイントはレブロンの個人技とビックマンだと思います。
ロケッツ戦では相手のスモールラインナップに合わせハワード、マギーをほぼ起用しませんでしたがナゲッツ戦では起用することを明言していますし、ヨキッチがベンチに下がった時間帯に出てくるメイソン・プラムリー相手には分がある筈です。
また、マレーを始めペトレイトを仕掛けてくる選手に対する防御策にも最適です。
ロケッツのように無理にアウトサイドシュートを打たせるシーンが増えれば勝利が大きく近づくでしょう。
まずは2戦続けて落としている初戦をしっかり勝利するのが第1関門です。
先勝必死で臨みたいシリーズ
ナゲッツの課題はスロースターターになっている事です。
ヨキッチはシリーズを通して安定感のある仕事をしますが、マレーはパフォーマンスにバラつきがあり得点を量産するのも試合を重ねてからという傾向があります。
また、チーム全体で見ても平均失点は108点とレイカーズより多いですが、1勝3敗と追い込まれてからの6試合で見ると平均97.3失点と同じチームとは思えない数字になっています。
クリッパーズ戦でも前半全く入らなかったスリーポイントが後半に爆発するなど、とにかくハイパフォーマンスに時間が掛かっています。
しかしレイカーズはジャズ・クリッパーズと違い得点源のデュオが、よりゴールに近い位置で得点を重ねるチームであり長い時間得点が止まるイメージが湧きません。
チームが100点以下に終わったのは共に負けた第1戦だけで残りは全て110点以上取っています。
既に延長戦を含め14試合も戦っているナゲッツですが、レイカーズは前回から間隔が開いた試合を2回落としており、今回も中5日開いての試合になるので初戦を勝利して先勝必死で臨んでほしいです。
群雄割拠のウエスタンを制したのは・・・
第1戦は1Qから38-36と点の取り合いとなりナゲッツがリードします。
しかし2Qに入るとターンオーバーとファウルがかさみナゲッツの攻撃リズムが崩れると、レイカーズはレブロンやロンドがアシストでチームを牽引し得点を積み重ね逆転します。
3Qも流れは変わらず2.3Qで67-41と圧倒したレイカーズが快勝しました。
この試合リバウンド、ペイント内ポイント、フィールドゴール・スリーポイントのアテンプト数がほぼ同じ数字だった両チームですが、シュート確率の違いが勝敗を分けています。
2戦はレイカーズが序盤からレブロン中心に得点を重ね優位に立ちます。
ナゲッツはこの日2ケタ得点を挙げたマレー、ヨキッチ、ポーターJrが反撃しますが前半を10点ビハインドで終えます。
しかし3Qはレイカーズのシュート確率が下がりナゲッツが4点差まで詰めると4Q序盤には逆転します。
そこから点の取り合いになると残り20秒にはナゲッツが1点リードとなり勝利するかと思われましたが、この日31点を挙げたデイビスがブザービーターで3ポイントを決め劇的な勝利となりました。
3戦は3連敗を避けたいナゲッツが序盤から積極的に攻撃を仕掛けます。
対するレイカーズはプレイオフを通じて好調だったデュオのシュート確率が悪く、チームのスリーポイントもことごとくリングに嫌われ前半を10点ビハインドで終えます。
3Qに入るとコルドウェル・ポープが得点を重ねますが、ナゲッツはこの日26点を挙げたグラントが躍動し点差をジワジワ広げていきます。
4Qには最大20点差を付けますが、レイカーズもレブロンのブロックやロンドのスティールなどディフェンスを強め怒涛の反撃を開始すると中盤には3点差まで追い上げます。
それでもこの日のナゲッツはマレーのスリーポイントやダンクで逆転を許さず8点差で逃げ切り勝ちを納め連敗をストップさせました。
4戦は1Qからデイビスが次々と得点を重ねると、この日スターター起用されたハワードがオフェンスリバウンドを奪いセカンドチャンスポイントを重ねます。
ナゲッツはマレーが獅子奮迅の活躍を見せレイカーズに食らい付き5点ビハインドで前半を終えます。
後半は両チームがベンチメンバーを含め点の取り合いになり、ナゲッツが1点差まで追い上げるシーンもありましたが、レイカーズは土壇場で見せる厳しいディフェンスで最後までリードは譲らず勝利し王手をかけました。
5戦は序盤からレブロンが1on1を積極的に仕掛け得点を重ねます。
負ければ終わりのナゲッツはヨキッチがファウルトラブルとなりベンチに下がる時間が長かったもののチーム全体で得点を重ね食らい付きます。
ナゲッツは10点ビハインドで後半に入るとベンチメンバーが躍動し3Q終盤には同点に追いつきましたが、4Qには再びレブロンが次々と得点を重ねるとナゲッツは止める術が無くゲームを支配され試合終了となりレイカーズがファイナルに進みました。
高さとベンチメンバーの活躍が光ったシリーズ
危ないシーンも多く決して簡単では無かったシリーズですが、やはり高さが大きな武器になりました。
デイビスはヨキッチとマッチアップする場合スピードで振り切り得点を重ね、それ以外の選手にマークされた時にはポストアップから高さのミスマッチを活かし高確率でシュートを決め続けました。
4戦からスターター起用されたハワードは得点とリバウンドでゴール下を支配し、インサイドにアタックするナゲッツの大きな脅威となりました。
また、スリーポイント率が良くアシストで得点シーンを多く演出したロンドやディフェンスと得点で存在感を発揮したカルーソ、モリスなどベンチメンバーがレブロンとデイビスを徹底マークするナゲッツの隙を突き素晴らしい活躍を見せました。
最後まで食らい付くも3度目の逆転勝利は叶わず
シリーズを通して数多くの見せ場を作り驚異的な粘り強さでレイカーズを苦しめたナゲッツでしたが、2度ある事は3度あるとはいきませんでした。
悔やまれるのは2戦の逆転負けでしょう。
2勝0敗と1勝1敗ではモチベーションが変わりますし精神的なダメージも大きく響いたと思います。
また、試合が進むにつれ14試合消化している疲労が徐々に見え始めファウルトラブルに繋がりました。
特に厳しいディフェンスに苦しんだマレーは最終戦ではスリーポイントを1本も決められず19点に終わりました。
※コロナウイルスの影響により同一会場で開催の為、ホーム&アウェイがありません
日付は日本時間
第1戦9月19日
レイカーズ126-114ナゲッツ
第2戦9月21日
レイカーズ105-103ナゲッツ
第3戦9月23日
レイカーズ106-114ナゲッツ
第4戦9月25日
レイカーズ114-108ナゲッツ
第5戦9月27日
レイカーズ117-107ナゲッツ
レイカーズ4-1ナゲッツ