NBA2019-20シーズンプレイオフ ファイナル   ロサンゼルス・レイカーズ(W1)VSマイアミ・ヒート(E5) game6

レイカーズが王手をかけた状況で迎えた第5戦は、終盤にレブロンとバトラーの両エースが点を取り合う熱い試合になりました。

結果的にバトラーが再びトリプルダブルの大活躍を見せレイカーズを撃破し2勝目を飾りました。

ヒートとしてはとにかく序盤からリードをする展開で試合を進めたい所ですし、その為にはスリーポイントの確率が鍵になります。

レイカーズとしては何が起こるか分からない第7戦に進む前に勝負を付けて6戦での優勝を果たしたいでしょう。

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6

1quarter

第6戦はレイカーズがスターターのハワードを外しカルーソを起用、ヒートは第1戦の途中に負傷離脱したドラギッチがベンチ入りを果たしています。

試合は序盤からデイビスとレブロンがゴール下で得点を重ねるとヒートはアデバヨやダンカンが負けじと入れ返しますが、互いの激しいディフェンスに点数が伸びません。

レイカーズは中盤からロンドを投入すると得点やアシストでチームのリズムを作り出します。

ヒートもバトラーが得点を返しますが終盤に連続得点を挙げたレイカーズが28-20と8点差を付けて終了します。

 

2quarter

2Qは予想外の展開になりました。

開始直後にアデバヨがレイアップを決めますが、レイカーズはロンドがタフなレイアップでお返しすると続けてスリーポイントも沈め2ケタ点差を付けます。

ヒートは途中出場したドラギッチやバトラーが得点を返しますが、モリスやカルーソ、ロンドが猛攻を見せ中盤には15点差に。

ヒートは厳しさを増すレイカーズのディフェンスに苦しみ単発の得点しか取れず、悪い流れはディフェンスにも影響しゴール付近で好き放題に点数を取られてしまいます。

スリーポイントもよく決まったレイカーズは36-16と20点差を付け28点リードで後半に向かいます。

 

3quarter

何とか流れを変えたいヒートですがスリーポインが思うように決まらず、頼みのバトラーも得点どころかシュート自体も中々打たせてもらえません。

また、疲れからなのかチームのターンオーバーも増え得点が挙げられません。

大量リードのレイカーズは焦って攻める必要が無くパスを回しながら時間を使ったオフェンスを展開。

互いにシュート確率も悪かった3Qは締まらない内容になり23-22とレイカーズが1点リードするロースコアになりました。

 

4quarter

29点差とヒートにとっては絶望的なスコアで迎えた4Qは序盤からオリニクのスリーポイント、アデバヨのダンクと連続得点を挙げます。

ディフェンスでもソフトな攻撃を仕掛けるレイカーズを跳ね返し開始3分で11-3のランを見せます。

レイカーズはデイビスがミドルシュートやフリースローで得点を挙げますが、ヒートは再びオリニクとアデバヨがゴール下で点差を縮めます。

しかし、縮めればレブロンが得点を返すという展開のまま時間が進んでいき終盤には互いに主力をベンチに下げ勝負あり。

4Qは35-19とヒートが圧倒したものの開いた点差が余りに大きく106-93の最終スコアでレイカーズが10年ぶりの優勝を果たしました。

ファイナルMVPにはシリーズ平均29.8点11.8リバウンド8.5アシストを記録しチームを牽引したレブロンが選ばれています。

ディフェンスでねじ伏せた最終戦

イレギュラーだらけで長く厳しい2019-20プレイオフはレイカーズの優勝で幕を閉じました。

第6戦にしてプレイオフで初めてカルーソをスタメン起用したレイカーズ。

このスモールラインナップは攻撃的な意味合いもあると思いますが、それ以上にディフェンスの強化となりました。

5戦にスリーポイントシュートを効果的に決められ敗れたレイカーズとしてはインサイドで脅威となるハワードより、アウトサイドシュートをケアできるカルーソを最初からコートに入れる事でヒートにスリーポイントのタッチを取らせませんでした。

実際スリーポイントを複数成功させたのはダンカンの3本とケンドリックの2本だけです。

また、実質勝負を決めた2Qには厳しいディフェンスに加えコート上の選手全員が得点を挙げておりチーム力の高さも見せつけました。

開幕前はクリッパーズやバックスに比べベンチ層が薄いと言われていたレイカーズですが、プレイオフでは幾度となく勝利に貢献し、優勝候補が敗れていく中で堂々たる優勝を飾っています。

今シーズンのプレイオフは無観客試合の為、ホームコートアドバンテージが無くなるといった上位シードのチームにとっては不条理なルールになりましたが、下馬評どおりの結果を出したレイカーズはチャンピオンに相応しいチームでしょう。

タンクが空っぽになるまで戦い続けたヒート

敗れはしたものの勢いだけではなく本物の強さを兼ね備えたチームである事を証明したヒート。

逆に言えば第1戦の途中でドラギッチとアデバヨが離脱しながらもレイカーズ相手にここまで戦えたこと自体が凄い事だと思います。

もちろん最後まで怪我人を出さずに戦えるのも強さの1つですし、2人が健康体で出場していてもレイカーズが優勝していたかも知れませんが五分の対決を見てみたかったです。

6戦はアデバヨがチームハイの25点を挙げましたがバトラー12点、ダンカン10点、ヒーロー7点と主力が沈黙してしまいました。

レイカーズのディフェンスが厳しかったのは確かですが、それを打開するパワーが残っていなかったというのが正しい表現かも知れません。

また、疲れに加え序盤に点差を離された事で集中力が途切れたのも確かでしょう。

実際ここまで80~90%をキープしていたフリースロー率が59.1%と急降下していました。

ドラギッチも怪我を押しての出場は明らかで5点に終わっています。

とはいえチームは大幅な改革を行った1年目であり、ケミストリー向上の余地はまだまだあります。

更にロビンソン、ヒーロー、ケンドリック、アデバヨなど今シーズン躍進した主力組はいずれもキャリア1~2年目の選手であり、今後も伸びしろが期待できます。

この経験を糧に来シーズンにリベンジして欲しいです。

最終戦のMVPはラジョン・ロンド

ファイナルMVPはレブロンで異論はありませんが、最終戦のMVPはロンドを推したいと思います。

デイビスと同じチーム2位タイの19点を挙げ3-4のスリーポイントを決めたロンド。

緩急を付けたペネトレイトからシュートかパスか分からない動きで翻弄し、アウトサイドシュートも効果的に決めていました。

何よりチーム全体のリズムを変えられたのが大きく、1Q終盤から2Qの爆撃を作ったのはロンド効果と言えるでしょう。

シリーズ全体ではコールドウェル・ポープの存在感が光りましたが、最終戦ではベンチから出てきて流れを変えたロンドが素晴らしい仕事をしたと思います。

レイカーズ

個人スタッツ

選手 出場時間 得点 リバウンド アシスト
スタータ (79)
アレックス・カルーソ 32:42 4 3 5
ダニー・グリーン 24:34 11 5 1
コルドウェル ポープ 33:26 17 2 0
アンソニー・デイビス 35:06 19 15 3
レブロン・ジェームズ 41:13 28 14 10
ベンチメンバー (27)
ラジョン・ロンド 30:25 19 4 4
カイル・クーズマ 21:56 2 1 0
マーキーフ・モリス 16:38 3 2 0
ドワイト・ハワード 1:06 3 0 0
ジャレッド・ダドリー 1:27 0 0 0

 

チームスタッツ

フィールドゴール率 43-89 48.3%
3ポイント率 11-35 31.4%
フリースロー率 9-14 64.3%

 

 

アシスト 23
リバウンド(オフェンス) 54(12)
スティール 5
ブロック 4
ターンオーバー 14
ファウル 22
ペイント内ポイント 52

 

ヒート

個人スタッツ

選手 出場時間 得点 リバウンド アシスト
スタータ (66)
タイラー・ヒーロー 30:22 7 3 4
ダンカン・ロビンソン 34:10 10 1 3
ジェイ・クラウダー 27:40 12 4 1
ジミー・バトラー 44:32 12 7 8
バム・アデバヨ 42:13 25 10 5
ベンチメンバー (27)
アンドレ・イグダーラ 10:33 0 1 0
ケンドリック・ナン 12:44 8 3 1
ゴラン・ドラギッチ 18:55 5 5 2
ケリー・オリニク 14:52 9 7 0
ソロモン・ヒル 2:29 5 0 1
デリック・ジョーンズ 1:27 0 0 0

 

チームスタッツ

フィールドゴール率 35-79 44.3%
3ポイント率 10-28 35.7%
フリースロー率 13-22 59.1%

 

 

アシスト 25
リバウンド(オフェンス) 50(9)
スティール 4
ブロック 4
ターンオーバー 15
ファウル 18
ペイント内ポイント 44

 

会場:アドベントヘルス・アリーナ

TEAM Q Q Q Q TOTAL
レイカーズ 28 36 23 19 106
ヒート 20 16 22 35 93

 

レイカーズ4-2ヒート