ドイツを代表するプレイヤー「ダーク・ノビツキー」のフェイダウェイシュートは世界一

現在NBA界にはアメリカ以外の国の人がたくさんいる。

年々、アメリカ以外のプレイヤーが増え今ではチームの半分近くがアメリカ以外の国であったり、オールスターウィークエンドで行われるライジングスターなどもアメリカVSワールドなどアメリカ以外の選手からも目を離せない。

多くはヨーロッパ人だがアジアからもヤオ・ミンなどのスター選手が登場している。

(ヤオ・ミン)

さて、今回はまだNBAの大多数のプレイヤーはアメリカ人でありヨーロッパの人が少なかった頃にNBAに海を越えて渡ってきたドイツ出身のダークノビツキーに焦点を当てていきたい。

ドイツのプロチームでプレイをした彼が世界最高峰のNBAで通用するのか？

彼に期待をした者、無理だと批判をした者賛否両論のある中誰がNBAで偉大なる業績を残すことを予想しただろうか。

ドイツが産んだNBAの至宝ダークノビツキー

ノビツキーはドイツバイエルン出身身長であり、幼少期はハンドボールとテニスに熱中をしていた。そんな213cmの大男は15歳の頃にバスケを始め、今では世界最高峰のリーグでPF（パワーフォワード）として活躍をしている。

彼は1998年のNBAドラフトで全体9位指名でミルウォーキー・バックスに指名されるも直後6位指名のロバート・トレイラーとトレードされダラスマーベリックスに入団することとなる。

入団当初はフィジカルがなくディフェンスが苦手だった為ファンからはDがない”Irk”と呼ばれていた。

後にチームを優勝へ導きファイナルMVPを獲得するとは誰も思わなかっただろう。

ノビツキーは身長が高いながらもフィジカルで勝負をするプレイヤーではなく柔らかいシュートタッチから放たれる高確率のシュートを武器としてきた。

特にマーベリックスが優勝を果たした2011年のファイナルでは数々のタフシュートを沈めながらチームを引っ張る姿には鬼気迫るものがあり、観客はその姿に釘付けになった。

実はノビツキー率いるマーベリックスは2006年にファイナルでマイアミヒートに負け、悔しい思いをずっとしていたのである。

この時期全盛期を迎えていたノビツキーは2007年にヨーロッパ初のシーズンMVPを獲得し、オールスターにも幾度となく選ばれていた。

2011年のファイナルMVPはやっとの思いで獲得したタイトルなのである。

余談ではあるが、この時の優勝メンバーにはジェイソンキッド、タイソンチャンドラーなどのベテランが主力だったため優勝へのラストチャンスだったのは言うまでもない。

また、先日行われたNBAオールスターゲーム2019ではスペシャルロスター・アディションズ枠として選出された。

この事からも彼がNBAで築いてきた業績の偉大さが伝わってくる。

彼はドイツの至宝としてNBAで活躍するヨーロッパ人の先駆者となったのである。

ノビツキーの特徴はなんといっても片足でバランスを取りながらシュートを打つフェイダウェイシュートである。

NBAにおいて彼の特徴的なフェイダウェイを知らないものはいない。

通常のフェイダウェイとは違い、ノビツキーのフェイダウェイは後方に飛ぶ際片足を上げながら飛ぶ。

この事により相手との間にスペースを作ることができる。

ノビツキーの身長は213cmもあり、その身長から打たれる片足のフェイダウェイシュートを止める術はもはやないであろう。

彼のシュート力は一級品であり、数々のディフェンダーが苦戦を強いられた。

今ではNBAを代表する選手達がノビツキーのフェイダウェイシュートを模倣しているシーンを試合中に見るほどである。
NBA界のキングことレブロンジェームズ、最強のオフェンスマシーンであるケビンデュラント彼らもまたノビツキーのフェイダウェイを模倣している。

2018-19シーズンでダーク・ノビツキーは引退を発表した。

彼が残した数々の業績、そして片足でのフェイダウェイは今後のNBA界でも生き続けるであろう。

決して身体能力が高いわけではないノビツキーだが実はその家系はスポーツ家系なのである。
父はハンドボールのドイツ代表であり、母は女子バスケットボール選手というスポーツ一家に生まれたノビツキー。

妻のジェシカ・オルソンの弟はプロのサッカー選手と一流のプレイヤーに囲まれてプライベートを送っている。ノビツキーがプロのバスケットボール選手になったのは必然と言えば必然になるのかもしれない。