レブロン・ジェームズとレイカーズの誤算

2018年シーズンNBAファンを騒がせた話題の1つは、レブロンジェームズのレイカーズ移籍だろう。

キングジェームズが次なる戦いの場に選んだのは、家族を優先に考え息子たちが通うと噂される高校があり、自宅も2軒所有するロサンゼルスだった。

前年レイカーズはサンダーからFAとなっていたロサンゼルス出身のレイカーズに憧れを抱いていたポール・ジョージの獲得にあっけなく失敗。

近年大物が来る来ると言われながらも

「今回も期待だけで終わるのか」

と思われていた矢先に今までの苦労が報われ、NBA一の大物をゲットすることに成功した。

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マジック・ジョンソンのチーム再建計画

2017年シーズン、現役時代、レイカーズに5度の優勝をもたらしたレジェンド、マジック・ジョンソンが球団社長に就任した。

また時を同じくして敏腕エージェントのロブ・ペリンカを5年契約でGMに雇用しコービー・ブライアント引退後のレイカーズ再建に着手。

長期契約を結ばず、積極的に高額プレイヤーを放出し今シーズン、もしくは来年のFAに照準を合わせキャップスペースに余裕を持たせていた戦略が功を奏した形となった。

マジック・ジョンソンは

「この2年で結果を出せなければ辞職する」

と発言するほどの責任感を持っていたようだが、引く手あまたのリーグ最高のプレイヤー、レブロンを獲得した功績は既にとてつもなく大きいものであった。

またレブロンはビジネスマンとしてもマジックの事を尊敬しており、レイカーズを選んだのはそれも理由の一つと考えられていた。


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2019年蓋を開けてみると不振の続くレギュラーシーズンとなる

レブロン・ジェームズはオフにレイカーズと契約するにあたり2つのことを覚悟していた。

1つは、これまで以上に全ての重圧が彼に振りかぶること。

2つ目は若手中心のレイカーズが成長するには時間を要するため、忍耐力を求められることだった。

そんな中スタートしたレギュラーシーズン、12月に鼠径(そけい)部を痛めたジェームズは、殿堂入り間違いなしのそのキャリアの中でも最も長く戦列を離れた。

その間にレイカーズは成績不振に陥り、ジェームズが欠場していた17試合で11敗を喫し、ウエスタンカンファレンスの順位でも4位から9位に後退、まさかのプレーオフ進出圏外となった。

その後もラジョン・ロンド

若手のロンゾ・ボールを怪我で欠く日々が続くなどチームの立て直しに苦慮していた。

フロント側も次なる打開策を講じるための手段を画策していた。


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ペリカンズとのアンソニー・デイビスのトレード交渉失敗とその余波

2019年2月、レイカーズはペリカンズとのトレードで、アンソニー・デイビスを獲得に動いていると報じられた。

デイビス獲得のためにレイカーズはなりふり構わず、驚くような条件をペリカンズに提示したと言われている。

その内容とは、若手中心のレイカーズの主力として貢献してきたロンゾ・ボール、ブランドン・イングラム、カイル・クーズマ、ジョシュ・ハート、イビツァ・ズバッツ、さらにはドラフト1巡目指名権2枠を提示。

しかしそれに対しペリカンズはさらに1巡目指名権をもう2枠、計4枠を要求。

これにはレイカーズもさすがに割が合わないと、手を引かざるを得なかった。

最終的に、トレードは失敗。

アンソニー・デイビスはペリカンズに残留することになった。

トレード候補に名前の挙がったレイカーズの選手たちは、ゲームに集中できない日々が続くようになった。

このことがレイカーズのケミストリーに影響を与え、完全にリズムを崩したレイカーズはウェスタン10位まで順位を下げる。

球団社長のマジック・ジョンソンは選手たちとミーティングを行い

「トレードで名前が挙がるのは、プロアスリートとして当然。私は今のチームに満足しているし、ここにいる選手たちのことが大好きだ」

と言ったと報じられているが、一度離れた選手の心を再び掴めたかは疑問だ。

レブロンを獲得し、名門復活は時間の問題か思われたが、今回のトレードの不成立を機にレイカーズの未来は暗雲漂い始めた。

マジックジョンソン辞任とその後

レイカーズの2018-19シーズンはウェスタンカンファレンス10位。

プレーオフを逃し終了した。

球団社長を務めるマジック・ジョンソンが、最終戦を前に電撃的な辞任を発表した。


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ジョンソン氏は試合前に即席の会見を行い、涙を浮かべながら

「本日をもって、球団社長の座を降りる」

と発表。

2年間務めたバスケットボール運営部門のトップから退く意向を示した。

レブロン獲得に大きく貢献したにも関わらずチームは不振、プレーオフ進出を逃した。

この責任を取る形で、マジック・ジョンソンはレギュラーシーズンの最終戦を前に辞任を発表。

独断でメディアを集めて球団社長の座から降りてしまった。

就任時の「二年で結果を出せなければ辞任する」という覚悟を通した形となりマジック・ジョンソンの思惑は終える。

その衝撃から3日後、レイカーズはルーク・ウォルトンHCを解任することとなった。

そして新たなヘッドコーチとしてフランク・ボーゲルと3年契約に合意。

そしてジェイソン・キッドがトップアシスタントコーチの職に就くことが決まったと報じられた。

昨年殿堂入りを果たしたキッドは、レイカーズの若手選手たちに良い影響を与えてくれると期待される。

先日のドラフトロッタリーにてドラフト4位指名権を獲得したレイカーズ。

レブロン自身もスーパースター獲得に向けスカウト活動に奮闘しておりレブロンの野望はまだ終わっていない。

さらなる補強で名門レイカーズ復活に向けオフシーズンの動きに注目だ。

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